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人間ガーデニング日記
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491 :
幸村精市
2007/10/24 01:44
例えば、テニスを本気で職にしようと思ったとする。
一般的に考えてそいつの人生、10あれば9は汗と苦痛にまみれるだろう。
ソレを生涯…とは言わずとも身体の許す限り続けられるのは何故だ？
損得を考えれば普通は断念するメリットデメリットの割合。
たった1割の何にそんなにも魅力を感じるのか。
思いつくところで、試合で勝利した時の喜び。
これもありだろう。
ネットを挟んだ向こう側、相手を叩きのめした時のある種凶悪な優越感。
その残虐性に眉を潜める奴もいる。
だがしかし、勝利に恍惚とした表情を美しく感じる奴だっているだろう。俺もドチラかと言われればその類い。
何処か背徳的なスリルに、一度味をしめればそう簡単には後戻りはできないさ。
それはまるで麻薬のように。俺にしか効かない、精力剤。
何がこんなにも人を駆り立てる？
何故俺はテニスを続けている？
自分の力を伸ばしたい周りに認められたい認めさせたい。
育つのは我儘な想いばかり。
他にやりたい事も出来ず、ただ練習に打ち込んで。
苦しい、と思っても容易に吐き出せるような楽な立場ではないとの自覚もある。と言うか頼まれても吐き出さないけど。
吐き出してやるものか、と無駄に高いプライドが意地を張って。
そんな楽な位置は御免だと自ら蹴りつけるような真似をして。
本当は弱い所だって見てほしいと思うのに、自然体でいられないジレンマに焦りを感じる時だってあって。
何の為に、なんて悲壮ぶって本当は流しているだけで。
経験と重ね続けた努力は自信に繋がるだろう。ただ、いらない物も引っ付いてくるんだ。
ソレを不要な物としてどうにか剥がそうとしている内に、言葉は増えた。
理解している、気にもなれた。
醜いものも汚いものも全て俺。なのにそれから目を逸らしてた。自分から目を背けていた。
ただそれだけのコトが…今、こんなにも大きく感じるのは何故だろう。
テニスが好きだって、
全部削ぎ落としてしまえばそれだけの事なのに。
そう実感するまでの道程が長かった。
俺は何を着飾ろうとしていたんだろうか。
霧が晴れたように思考がクリアになる瞬間。生きている実感を感じられる、瞬間。
…引き出してくれたのは、。
一緒に引き出した、と言った方が正しいのかもしれない。
好きだ、って、
言葉にすれば僅か一言で終わる想いを何時間もかけて馬鹿みたいに話し合った。楽しかったんだ。
生きる限り考え続けなければならないのなら、くだらない事を大まじめに考えて、一緒に大笑いしよう。
選ばない言葉の威力を感じた記念に、一枚書き殴り。
起きたら恥ずかしくて破りたくなるだろう。まぁ、それもイイ。
偶には衝動的にね。
義務感から伝えるより、本音が湧き出てくるまでの間、また少し引きこもる。
…今は自分の事を考える時間が欲しいって、言っても良いですか？
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