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⊂恋は★全力失速⊃
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389 :
津多茜
2008/03/21 13:58
衝撃。
それは衝撃以外の何者でもなかった。
身体が沈んだ。
その時俺が起き抜けでさえなければ生X/メ/ン!と喜ぶことができたのに。いや天井までは貫通しなかったけど。
とにかく、俺は昼寝の最中寝返りを打っている途中で強制的に起きることとなった。
>ベッドの底が抜けたからだ。
先日ちょっと傾いた時釘をびしばし打ち付けて前より余程頑丈になったと思ってたのに。
何か大きな力でも受けたかのようにその釘が一斉に下を向き、ベッドの枠に支えられていた板が外れて結果俺は甘美な午睡を妨げられたわけだ。ちくしょう。
盛大な物音に二階の俺の部屋目掛けて一階の居間に居た母さんが駆け上がってきた。ベッドの解体作業の始まりだ。
俺の使ってたベッドはかなり年代物で聞けば母さんの代から使っていた物らしく、ネジで枠が外せるようになっていたのはよかったんだけどそのネジが錆びてて溝がえぐれるご老体だった。
合計12本あったネジのうち10本は正規ルートのドライバーで錆取りスプレーなど駆使しながら何とか外せたんだけど、残り2本がどうしても外れない。
そこで母、痛恨の一言。
>茜、彫刻刀はどこだったかしら?
ネジの周りの木枠をえぐるつもりらしい。
ネジの攻略にかかる前の段階でノコギリで解体する案を部分的に鉄板が入っているからとやっと宥めたのに、またとんでもないことを言い出す母だ。(たぶん、鉄板が入ってなかったら確実にベッドは切り刻まれていた)
もう俺には、母さんの暴走を止められなかった。
4年2組津多茜、と書かれた思い出深い彫刻刀セットを言われるがままに差し出した。
俺の部屋に木屑が舞う。
母さんは結局、ドライバーと彫刻刀と錆取りスプレーとペンチを駆使して2本のネジを引き抜いた。
その代償として、俺の彫刻刀は歯こぼれして使い物にならなくなった。
ベッドがあった場所の分スペースの空いた部屋は、俺の心情と少し似ていた。
昼寝してたのが15時頃、それからベッドを処分して夜飯食って。せっかくベッドの空間が空いたから模様替えしてついでに衣替えして。
この間買ったロッカーの底のシールが気になりだして洗剤とか重曹とかグレープフルーツの皮とか使って剥いでみたんだけど綺麗にできなくて別のシールでごまかして就寝。
時計の短針が一回り回ってた。
ねむ。
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