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静かの海
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481 :
日吉若
2009/05/02 05:14
過去が背後から声を掛けてきた。
引かれる後ろ髪は既になく、ただただ、僅かに残る後悔が胸を苛むだけだ。
あの頃、確かに俺は愛されていた。
それは時に解りづらかったろう。疲弊もした。だが、アイツが何よりもすり減っていたのも理解している。
謝らなくていい。最終的に捨てたのは俺だ。
そして俺の幸せを願うのなら、お前も前に進んでくれ。いつまでも俺に囚われるな。自由に、誰かを愛するといい。
あの人が、昔に言った。別れた相手が幸せであれと願えるのはいい恋愛だ、と。
いい恋をしたんだな、と言ってくれた。
俺達が互いの幸せを願えるのなら、もう後悔はするべきじゃない。
俺があの人に出逢ったように、お前を忘れさせる程の人に出逢ったように、お前もきっと、いつかは俺よりも大事な相手が出来る。
いつかそうして互いに幸せだと笑い合えたらいい。
お前とまた、何も考えずにバカみたいにふざけられたらと、夢想する事ぐらいは許せよ。
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