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静かの海
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487 :
日吉若
2009/05/12 15:07
俺は純粋でも綺麗でもない。
あの人を救う事も守る事も、出来ない。
そうやって諦めてしまう事は実に容易く、誘惑は強い。投げ出してしまえと囁く声の甘さを、俺はとうに知っている。
ただ、それでもだ。
あの人が俺を選び、そして今も尚傍にいると言うのなら、俺は戦わなくてはならないんだろう。
俺もまた、あの人の傍にいたいと願っているからこそ。
容易い道じゃない。幾度となく心が折れそうにもなるのかもしれない。
それでも恥じない自分でありたい。
あの人は、自分の荷物を俺に持たせようとはしないだろう。けれど、それならば、あの人がよろめいた時に傍で肩を支えよう。
俺は俺で、他の誰にもなれやしない。だから、俺は俺のやり方を貫くしか出来はしない。
心を触れ合わせる事の困難さを知った上で、それを乗り越えて触れ合う事の尊さを自覚していたい。
俺達は裸で生まれ、生きる過程で様々な物を身に纏って生きてきた。
ならば、曝された裸よりも、曝そうとする意識や、脱いでいく過程こそが稀有なんだろう。
俺達は、多分それでいい。
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