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静かの海
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492 :
日吉若
2009/05/27 05:08
そして過去の清算。
昔愛した相手から連絡が来たとあの人に話したのは、これが二回目だろうか。
一度目はまだ出逢って間もない頃。二度目はつい先日の事になる。
あの人の身辺でとある出来事が起こる前に連絡があった。話していいものか、悪いものか。馬鹿らしくも悩んでいた。
終わった恋の話だ。その経緯は全てをあの人に打ち明けている。その恋だけじゃなく、全てをだ。
だが、昔の恋人が俺をまだ引きずっていると聞かされて、どうなのか。話さずに全て自分で消化すべきじゃないのかと、悩んだ。そうこうする内に事件は起こり、あの人を抱き締めながら、心の一部で隠し事をしている事に耐え難い苦痛を覚えていた。
ようやく日々が落ち着きをみせ、何かの話の折りに、事実を打ち明けた。
するとあの人は、そいつが苦しんでいるなら楽にしてやれと言った。それは俺にしか出来ない事だと。
そして、一人で悩んで、相変わらずお前はネガティブでバカな奴だなと笑った。
俺の惚れた男は、やはりどこまでも大きい人だったようだ。
全てをただ垂れ流すように晒せはしない。けれど、話したいからこそ悩む事がある。悩んだ末、話す事が出来る。そして話せば受け入れられる。
自己保身と戦い、相手を信じる事が出来る。そしてその信頼をあの人は裏切らない。
この稀有な日々を得たのは、過去の時間があったからこそだ。
恨むわけがない。当たり前だろう。
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