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風林火陰山雷
┗207
207 :
柳蓮二
2011/12/15 23:59
時に良かれと思うべき事が、相手にとっては不要であったりすることはよくあること。
ましては、想い合って居る者同士であるならば。
心配することを、えらく気にしている仔猫は、飼い主に心配かけまいとか細い声で鳴いた。
仔豹は、仔猫に飼い主の膝を与えたくてその飼い主へ吠える。
仔猫の身体を温めたくとも、その手を持たぬ仔豹は、寝床へと運ぶでもなく仔猫の鳴声を聞いていた。
仔豹は解っていたのに
仔猫の想いを
だけど仔豹は解っていなかった
仔猫の願いを
温かい腕に抱かれ眠る仔猫が見たかったのに
仔猫は腕へ縋る事をしなかった。
仔豹は寝床へは戻らず
仔猫は未だ凍えている。
ああ、仔猫の腕は何処
仔豹はそっと目を伏せた。
とある小さな物語。
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