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ヒヨコのたまご
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103 :
幸村精市
2007/01/10 22:43
お待たせしました。
え?誰も待ってないって?
いいんだよ、俺の自己満足なんだから。
さて、マンドラゴラと旅行に行けることになった経緯を軽く説明していこうか。
あれは去年の12月…真田が部活後いきなりこう切り出した。
「1月に極寒の地長野で合宿をしようではないか!」
部員と俺の反応は冷たかった。
急に何言ってんだこいつ…?合宿は8月にやったじゃないか。
全国2連覇だからってそうそう行けるもんじゃないんだよ…。
そんな冷たい視線に耐えきれなくなったのか、慌てて説明をし出した真田。
真田の話を要約すると、いつも頑張っているからたまには息抜きがてらみんなでゆっくり旅行でもしてきたら?という真田の母親の配慮で、真田の母親の知り合いがやっている旅館にタダで泊めて貰えるとのこと。
旅行と言われているのに、それを合宿にしていたら真田の母親の心遣いを裏切ることになるのに全く気付いていない真田。
練習熱心なのはいいことだけれどね、よく考えてごらん。
1月の長野…厚くて白い物で辺り一面覆われているんだぞ?
そんなところで合宿なんてしてみろ。
みんな凍傷になって帰ってくるのが関の山だ。
ということで、真田の意見は綺麗さっぱり無視した上みんなで旅行に行くことになった。
普通の合宿だったら愛しいマンドラゴラは連れて行かなかったんだが、ただの旅行となれば話は別だ。
うきうきしながらリボンを紫につけかえおめかししたマンドラゴラを連れて集合場所に向かった俺。
俺の手元を見て一瞬言葉を失う部員達。
マンドラゴラを持ってきてはいけないなんて誰も言わなかっただろう?(爽)
そして、集合場所に早くから到着していたであろう真田は何故か薄着。
「これくらいの寒さでそんなに着込むとはたるんどる!」
なんて言っていたけれど、お前の身体が小刻みに震えていたのはみんなが気付いていたぞ?
神奈川でも雪がちらつく寒い日に強がって薄着をしてくるからだ。
そんな真田の肩を叩き柳が一言
「弦一郎…丈夫なのをアピールしているつもりかもしれないが、それで風邪を引いたらただの馬鹿だぞ?」
ごもっとも。
震えている真田は放置しつつ、みんなで電車に乗り込みいざ長野へ。
電車の中では、はしゃぎ過ぎた赤也と丸井を真田が叱りとばし、そんな真田を声がでかいと殴り倒す柳。
他人のふりを決め込んで隣の席に座っていたおばあさんと談笑する柳生に、窓辺で頬杖をつきにやにやと笑いながら成り行きを眺めている仁王。
ジャッカルは巻き添えをくらっていたな。
…そんな賑やかな部員を後目に、お菓子をつまみつつマンドラゴラとだんだん白へと変わっていく景色を楽しみながら電車での時間を楽しんでいた俺。
ふふ、キミさえいればいつでも2人の世界に入れるんだよ。
…長くなったから分けることにしよう。
次は長野についてからだな。
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