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ヒヨコのたまご
 ┗105

105 :幸村精市
2007/01/13 21:39

マイクロバスに揺られること10分。
宿に着いた。
思っていたより随分立派な旅館。
何でも政/府/登/録/国/際/観/光/旅/館だそうで、長い歴史があるとか。
早速手続きを済ませ、ワイワイ話しながら部屋へ。
部屋もこれまた凄い。
丸井や赤也辺りが大はしゃぎでドアというドア、引き出しという引き出しを開いて隅々までチェックしていたよ。
まぁ、俺的に一番ヒットだったのは窓辺の上に置かれた注意書き。
『猿が出ることがありますので、窓を開けたら閉めて下さい。細長い物を好む習性がありますので、食べ物だけではなく、バックを持って行かれることもあります。』
猿か…朝真田辺りの布団に忍びこんでいたら楽しいリアクションが期待できるだろうか…と考えつつ、部屋のど真ん中にある炬燵の上にマンドラゴラを乗せてやった。
ふふ、今日と明日はここがキミのテリトリーだよ…。

ワイワイ騒いでいる部員を後目に潔く服を脱ぎ捨てるとさっさと浴衣に着替える俺と柳。
寒いし早く温泉に入りたいという気持ちがあったんでね。
着替え始めた俺達に何故か顔を赤くする真田。
「おーおー色っぽいねぇ…」
どこかからかい混じりの仁王の発言に笑みを浮かべて意味深な発言を返してみた。
「ふふ、お前はいつも見慣れているだろう…?」
予想通り今度は青くなってたるんどる!!と叫び出す真田。
本当に真田をからかうのは面白い。

館内は24時間入れるとのことだったので、先に外湯を回ることに。
話を聞くとこんなに大人数入れるような広さではないとのことなので、順番に行くことにした。
鍵も1部屋に1つずつしかないからね。
くじ引きで
丸井・ジャッカル・柳生・真田
仁王・俺・柳・赤也
の組み合わせとなった。

館内の風呂組と外湯組に別れて行動。
一番楽しそうな露天風呂は寝る前にみんなで入ろうという約束だけして別れた。
俺のいるマンドラゴラチーム(勝手に命名)は外湯組。
本当に隠れ湯みたいな感じで楽しかったよ。
…ただ掛け流しなものだからかなり熱い。
元々白いせいか、数分浸かっただけで皮膚が赤くなった。
「幸村部長真っ赤ッスね!キスマークとかつきやすそう!」
と、無邪気な発言をする可愛い後輩に
「そうかい?赤也もたくさん浸かったらきっと赤くなるんじゃないかな?」
そう言いつつ足で頭を踏みつけて湯船に沈めてやった。
ふふ、自分の発言には責任を持たないといけないよ?赤也。

のんびり店を冷やかしながら宿へと戻り夕飯。
夕飯がこれまた凄い。
食べても食べてもどんどん出てくる。
まぁ、育ち盛りの俺達には嬉しい限りだけれどね。
丸井なんて人の分まで取ろうとしていたし。
ふふ、キミもいるかい?…なんて部員のことはまるっきり無視してここでもマンドラゴラと甘い空気を醸し出してみた。
この旅行の目的は部員と交流を図るのがメインじゃなく、ましてや合宿するためでもない。
俺の可愛いマンドラゴラと甘い時間を過ごすのが目的だからね。

そんな楽しい夕食を終えた後は、またグループに分かれて温泉巡り。
館内の風呂は外ほど多くなかったからすぐ入り終わって、合流するべく外へ。
粉雪が降っていてとても幻想的だったよ。
愛しいキミにも見せてあげたかったんだが、さすがにこの気温の中外に連れ出すほど鬼じゃない。
キミとは帰ってからゆっくり眺めることにしよう。
土産屋の前で合流すると、雪玉投げ合いながらその辺をブラブラと散歩。
そんな賑やかな散歩の最中、ふと目に留まったのは『射的』の文字。
射的屋なんて初めてみたよ。
店のおじさんにお金を払って早速やってみることに。
射的をやるのは初めてだったんだけれど、案外当たるから簡単なんだ…と思っていると、店のおじさんに
「本当に初めて?射的荒らしじゃないだろうね?」
と、笑い混じりに言われた。
いやいや、どんなに煽てても、俺からはマンドラゴラしか出てこないですよ?
せっかくだし全員の記録を載せておこうか。
俺:15発中8発
真田:15発中5発
柳:15発中9発
柳生:15発中3発
丸井:15発中5発
赤也:15発中7発
ジャッカル:15発中6発

……仁王:15発中14発

なんでこいつはこんなに上手いんだ?
射的のおじさんの顔色も心なしか青かったよ。
新たな詐欺師の特技を発見した、そんな夜。

さぁ、宿に戻ってからはまた次のページで。
…本当にいつになったら終わるのやら(溜息)

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