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おねだり上手な恋人
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450 :
鳳長太郎(流星)
2009/09/07 19:24
#久しぶりにラブレターがほしい
449頁目があの人の文字で埋められた後、小さく呟かれた言葉。
言われてみれば、暫くあの人に宛てたラブレターを綴っていない事に気付きました。
忙しさを言い訳にしたくはないけれど、お互い満足な会話も出来ないほど時間が擦れ違い、二人きりで出掛ける事も、めっきり減ってしまって…
それは確かに寂しい事ではあるけれど、実はとても大切な事なのではないか、と思うんです。
例えば、家に居る時間。
同じ部屋に居ても、俺達は大概別々の課題や趣味に没頭して。
時々交わされる言葉は、とても意味深いものに変わる。
学校で過ごす時間。
お互いクラスメイトとのお付き合いもあれば、授業中に携帯を弄って没収されてしまう事もあるので、昼休みか放課後までメールを我慢して。
その分、手が空いた時間はその限り話をする。
部活や塾の時間。
お互い最も集中力の高まる時間帯なので、休憩時間に話したいと思っていても、実際は難しい事の方が多くて。
一日の疲れやストレスを癒してくれるのが、待っていてくれる、互いの存在。
時間がない、とか、忙しい、と言いながら、それでも俺達は、毎日、毎日、互いを求め合って出来る限りの努力を惜しまない。
何もかも思い通りになる毎日なら、此処までの努力は生まれなかったんじゃないかな、と思えます。
辛い時、一番身近に寄り添い、肩を落とせば直ぐ傍で抱き締める温もり。
支えになりたい、と口癖のように話して、何事も二人で乗り越える日常。
幾らあっても時間が足りないと感じる俺達だからこそ、傍に居る時間ばかりではなく、離れて居る時間も大事に出来るんじゃないかな、と。
結局、お互い大切で仕方ないって事なんですよね。
あの頃はまだ、貴方を追い掛ける事に必死でした。
少し経って、貴方が立ち止まって手を差し伸べてくれて。
また少し経って、今度は貴方と並んで歩けるようになった。
今は、俺の方が一歩先を歩いて貴方の手を引く事が、何よりの幸せです。
だから安心して俺に凭れて下さい。
どれだけ忙しくても、貴方の事だけは、毎日想っているから。
どうか忘れないで。
#大好きの、想い。
長太郎
十九通目のラブレター 2009年09月11日
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