この出逢いを何て言ったらいいか分からない。奇跡？偶然？運命？タイミング。歯車が噛み合った。初めまして、それから──…あいたかった。ずっと俺は、お前を捜してたんだ。

あれも要らないこれも要らないって、伸ばされた手を幾つも振り払ってる。そうして自分が人を寄せ付けないくせに孤独を嘆くだなんて矛盾してるよね。欲しい物が何かも分からず呆然と立ち尽くして、これじゃあ玩具が欲しくて泣き喚く子供の方がまだマシだ。だって、何が欲しいのかちゃんと分かってるんだから。

昨日より哀しい明日は来ない。止まない雨は無いみたいに、ね。さあ、落ち着いたら外の世界を見ようか。存外、悪くないかも知れないよ。

お前の一番はいつまでも俺なのに、妥協していいのかよ。…なんて幸せにしてやれない俺が言う台詞じゃねーか。ごめんな。

異世界での戦いが終わったと思えば皆とこの世界に戻って来て、迷宮を調査しながらクリスマスを楽しんで正月を迎えて──…駆け巡る様な日々が続いている。前の生活が懐かしいとは思うけど、八葉や朔、白龍たち仲間と賑やかに過ごすのはそんなに悪くない。先輩も毎日生き生きしていて、俺も元気を貰ってる。今年は特に激動の年になりそうだけど、俺は俺らしく。大切なものを守り抜いていこう。
遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。