スレ一覧
┗157.蝶番(361-365/375)
▼|
前|
次|
1-|
新|
検|
書
365 :
千(IDOLiSH7)
2019/07/18(木) 16:47
#10年前の記憶
初めての晩以来だった。
お前の抜けた顔は珍しいから。そう言って、僕はあの日誘いに乗った。あの時以外後にも先にも、デート、と言葉を万が使った事は一度も無かった。
初めて会った日は何も思わなかった。名前にも興味は無かったし、顔も普通。でも、曲を聴いた時に初めて興味を抱いた。
その頃既に奔放に、やりたいように、気の向くままにと過ごしていた僕には抱えるものが沢山あって、その抱えるものは定期的に入れ替わり、増えたり減ったりを繰り返しながら、それでもそこに存在していた。
それは万も同じだった。互いが抱えるものを快く思わず、それでも互いに捨てる事が出来ず、僕達はただ音楽という繋がりのみでそこに居た。行けば会える。よく姿を見せる場所は大体知っていたのに、電話番号もメールアドレスも、ラビチャも知らなかった。
今でも覚えているよ。千は一人残しておいても直ぐに好い人が見つかるから、安心して一人に出来る、って言われた。今でも恨んでる。実際その通りだったけれど、そういう話じゃないから。他の事はもう良いから、あれだけは謝って欲しいと思っていた。でもそんな機会も永遠に失われた今では、懐かしい、ただの痴話喧嘩だったかもしれない。
いつでも会えると、きっと互いに甘えていた。今思えばあの頃の過ちを僕は幾度も繰り返していた。万の取り巻きが僕をよく思わないのも、僕の取り巻きが万をよく思わないのも、当然といえば当然だったし、僕らの勝手と言わせてもらえば、それも間違ってはいなかった。
あれから何年も何年も時間が過ぎた。今でも何かあると初ライブをやったライブハウスに行く。壁の隅に小さく残された、店主の厚意でそのままになっている万の落書きを見に行く。そこには、千の笑顔がもう一度見たい、と書いてある。そうね。お前と居る時に笑った記憶なんてない。ないはずなのに、いつ僕の笑顔なんて見た?そう考えた時、あの一回きりのデートの記憶が蘇る。僕の誕生日だから、なんて洒落た事を思いついた割には喧嘩別れをしたんだ。今でも覚えてる。原因はすごくくだらない事だった。途中までは多分僕も楽しそうにしていただろうに。きっとその時の事だ。なのに万と来たら、誘うんじゃなかった、なんて吐き捨てたからまた喧嘩になった。デリカシーが無いにも程がある。今でもプレゼントは捨てずに持ってるのに、本当にあの鈍感男と来たら。
それでもあの時の僕には万が必要だったし、万から見てもそうだったに違いない。なのに日に日に笑顔が消えていく僕の傍らにはもう居られないとお前は言った。僕の為だなんてそんな陳腐な言葉は要らなかった。いつだって身勝手、僕を良いように使い、YESなら来い、NOなら返事は要らない、と僕に一切の期待を抱かない姿勢はそこには無かった。…ああ、恨んでる事ならまだある。僕がその誘いに応じて待ち合わせ場所に向かった時、偶々僕のファンだと言う子に出会ったんだ。少し話し込んでいる隙にそんな僕を見て勝手に帰り、ライブハウスに書置きを残していったよな。あの時の書置きを見て怒りに震えたのをよく覚えてる。声を掛けてくる奴なら誰でも良いんだとか、そんな内容だったな。ナンパばかり繰り返す奴のどの口からそんな恨み言が出てくるんだと思った、あの時は。
正直今考えると恨みしか出てこないけれど、僕に引き継がれた思想は確かに此処に存在し、モモは万を大切にするよう僕に言った。だから節目の年の今年、僕の歴史を刻む此処にひとつ添えておこうと思った。
ただ、そうね。好きだと言わなかった事、僕の笑顔を見せてやれなかった事は後悔してる。ずっと想っていて、は無理かも知れないから、ずっと忘れないで、ともしかしたら万は軽い気持ちで言ったかも知れない。望み通りお前は今でも僕の心の中で生きていて、あの胸糞悪い喧嘩も、お前が僕によく似た後ろ姿の子をナンパしてホテルに入っていく姿を偶々見掛けた時の事も、後ろ姿以外は似てなかったと後日僕に愚痴を零した時に僕の腸が瞬間的に蒸発したんじゃないかとすら錯覚したあの苛立ちも、僕の誕生日に寄越してきたプレゼントも、色褪せない。ずっと想って、はモモと出会った時に無理になったけど、…でもモモと出会うまではずっと好きだったかも。健気だろ、褒めていい。
安心して一人に出来たはずの僕は、お前への想いを拗らせ捏ねくり回し、歪みに歪んで今此処に居る。きっとお前が僕を完全に忘れただろう今も。ただ、お前が残した思想と星の瞬きだけは綺麗なままだ。
無音の控え室で黙って珈琲を飲んで、……元々、節目の今年が終わったらもう二度と万の言葉は見にこないと決めていた。これが最後だ。そう思ったら、苦い夢の続きをやっと見る事が出来た。
お前は僕の初恋だった。
[
削除][
編集]
364 :
和泉一織(IDOLiSH7)
2019/07/08(月) 14:51
生まれてこの方、緊張と胸の痛みでご飯が入らないという経験を初めてしました。
私は私に出来る事を考えなければ。身の振り方も含め。
[
削除][
編集]
363 :
六弥ナギ(IDOLiSH7)
2019/07/06(土) 21:35
リークー!!!
アナタのお陰で今夜はとても素晴らしい魔法の夜になりました。
I love you…!!今はこの感動だけ伝えさせてください、リク!
[
削除][
編集]
362 :
瀬_戸_幸_助(カゲ_ロウ_プロ_ジェ_クト)
2019/07/06(土) 00:59
間違いなく、人生最悪の日といっても過言じゃないそれは、茹だるように暑い晴天の日だった。
照り付ける太陽はいつも眩しい。
一昨日のエ_ネさんとの会話はまだ記憶に新しいっス。
数日前のシ_ン_タ_ロ_ーさんとの会話も。
(心が読める)
(だからって何の役にも立たない)
[
削除][
編集]
361 :
和泉一織(IDOLiSH7)
2019/06/24(月) 23:47
基本的に私が無条件に信頼するのって三人だけなんですよね。そんな話。
一番に、腐れ縁のあの人。最近話す機会がぐっと減りましたけど、だから何とかは無いです。まあ、嘘を言う必要も無いので楽なだけなのかも知れませんが。偶には連絡ください。恋人さんとは仲良しですか。
二番に、親友のあの人。不思議なくらい楽。意味不明な思考の闇に落ちる事はありますが、そんなもの、何でもない顔で吹き飛ばしてくれる人。甘えてばかりなのが申し訳ないくらい大人。私も偶には力になりたいです。でも貴方の事、あんまりよく知らないので色々知りたいです。
最後は勿論、貴方ですよ。七瀬さん。
私の腕の中で今も眠る可愛い子。あほな事をやらかした時は冷や汗出ますけど、基本的には私の事を信頼してくれていますし、私も…信頼してるんです。いつも可愛くて柔らかくて優しくてあたたかい、自慢の恋人なんです。そんな大事な七瀬さんと一年七ヶ月になりました。私と居ると眠くなる。眠る前も大層ぐずっていましたが、私が居ないとお昼寝しない子が私と居るとねむたくなるなんてそういう事だから。
七瀬さんともっとこれから色々な事をして過ごしてみたいです。大好きです。
[
削除][
編集]
▲|
前|
次|
1-|
新|
検|
書
[
設定]