スレ一覧
┗157.蝶番(366-370/375)
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370 :
二階堂大和(IDOLiSH7)
2019/09/22(日) 01:51
俺にとっての唯一は、変わらず唯一のままそこにあるよ。
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369 :
二_階_堂_忍(あ_な_た_の_番_で_す)
2019/09/04(水) 14:39
尾_野さんからの連絡が時折入る。
何だかんだ、此処の僕の事を最初から今の今まで知るのは貴方だけになってしまったわけでして。此処を読み返すと不思議な気持ちになってくるんですよね。此処を作ったのはそもそも貴方の影響だった事も思い出しますし。
まあでも、もう貴方の手作りは食べませんので悪しからず。
今日は留守番。今度一緒に観てみたい映画をピックアップしたりプログラムを組んだりして過ごす。もう昼過ぎ、…早く帰ってきたら良い。可愛らしい隣人が最近の癒しだ。辛い時に寄り添っていてくれた。同じだけのものを僕も彼に返したいと願っているくらいには、彼に興味がある。
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368 :
二_階_堂_忍(あ_な_た_の_番_で_す)
2019/08/28(水) 21:41
目まぐるしく過ぎていった日々はあまりの慌ただしさに置いてきた痛みの記憶も薄らがせていくようでした。ただ、僕の痛みを一番軽減してくれたのは寄り添ってくれていた隣人の存在。毎日持ってこられる鍋に辟易していたのも最初だけの話。気が付けば共に食卓を囲んで一緒になって食べていた。手作りは嫌いだ。でもこの人が作るものなら。
彼の痛みに寄り添えるのもきっと僕だけだ。僕の心に寄り添えるのも彼だけ。色々気にさせてしまって申し訳ありません。今はもう利害とかじゃありません。貴方も、僕も、……そうですよね。
まっすぐ、好きだと思ってます。好きです。…手_塚さん。
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367 :
四葉環(IDOLiSH7)
2019/07/24(水) 14:01
>>366の続き
そーちゃんが可笑しくなったのはその辺りからだった。俺が少しでも離れると何をしてたのか確認するようになった。俺の事を縛ろうとするようになった。俺の全てを知りたがるようになった。そーちゃんにとって良い事も悪い事も。でも悪い事を聞くとそーちゃんは怒って喧嘩になった。俺はそーちゃんを宥められずにそーちゃんから距離を取り始めた。俺はそーちゃんから逃げた。でも、ぼろぼろのそーちゃんを見捨てられなくて結局そーちゃんのところに戻った。ごめんなそーちゃん、苦しかったよな。そーちゃんはちょっと笑ってくれた。すごくほっとした。
そこから数年は比較的穏やかに過ごした。ちょこっと喧嘩しながら、他愛もない雑談をして、そーちゃんとくっついたりした。気付いたら俺たちの付き合いも七年になってた。あれっきりいおりんが俺に会いに来る事もなく、いおりんがどこで何をしてるのかも含めて全く何も知らなかった。そーちゃんの事は大事だったし、そーちゃんもきっと俺の事が大事だったはずだ。……そして。三年前の夏。茹だるような暑い日、晴天の日の事だった。そーちゃんと出掛けた時、偶々ゲーセンの中が見えてそこにろっぷちゃんのぬいぐるみがあるのを見つけた。いおりんが大好きだった奴だ。バッグにつけていた、少し汚れたマスコットを何気無く触った。そーちゃんがこっちを見た気がした。隣に居たそーちゃんに、ろっぷちゃん新しいの出てるな、と言ったら、……ごめん、環くん。僕、あの日からろっぷちゃん大嫌いなんだ。と言った。
あ。
と思った。
何かが冷えていく感覚と、腑に落ちる感覚。
あ、そうか。いおりんに縛られてたの、俺だけじゃなかったんだ。
そーちゃんの方がずっとずっとずっとずっと苦しかったんだ。いおりんに縛られた俺を見ながら、自分もいおりんに縛られて、一生そのまま、俺と居る限りいおりんの影に怯えんだから。
そうは思ったけど、俺といおりんの大事な、たったひとつ残された思い出の品を嫌いだと言ったそーちゃんに対する気持ちが決定的に揺らいだ。あの日っていつだよ。いおりんが俺を探しに来た日?それともいおりんが俺を置いて行った日?それとも…いおりんから俺がろっぷちゃん貰った日?なあ、いつだよ、そーちゃん。いや、違うな。俺には分かる。そーちゃんが俺を引き止めた時だ。一織くんに会わないで、って言ったその瞬間だ。…後からなら分かるのに、七年も居て気付かなかった自分。七年間ずっと隠そうとしていたそーちゃん。心の中に居たいおりんだけがあの日のままかと思っていた。でも違った。俺の心も、そーちゃんの心も、心の中のいおりんも、全員七年前のままだった事に気付いた。俺は少し汚れたろっぷちゃんを握り締めたまま一歩も前に進めていなかったし、そーちゃんはそんな俺の背中に背中を合わせてぼんやりと俯いていたんだって事に、初めて気付いて、……俺は、
趣味の悪い遊びを繰り返した。そーちゃんの元には殆ど行かなくなって、そーちゃんは気付いたら合鍵を残して居なくなってた。いつ居なくなったかも知らないまま、七年間も一緒に居たのに、最後の言葉もなくそーちゃんは居なくなった。俺の心はその当時に引き戻されて、心の中のいおりんに縋るようになった。またそこから数年、全く同じ過ちを何度も繰り返す事になるんだけど、その時の俺はまだそんな事は知らない。
あの時、いおりんの呼び掛けに応じていたらどうなってただろう。そーちゃんはほんとに良い友達だった。良い奴だった。今笑ってくれてたらいいと思う。
たった一言、忘れないで、と。いおりんのあの一言さえなかったら俺はどうなってただろう?言葉って難しい。自分の言葉が他人にそんな強い影響与えるなんて普通思わないもんな。でもいおりん。俺は今でもいおりんのその言葉に苦しんでんだよ。そんなの、言葉を大事にしてたいおりんらしくないって冷静になれる今なら思う。
少し汚れたろっぷちゃんは洗ったらまた綺麗になったけど、解れた糸はもう元には戻らない。
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366 :
四葉環(IDOLiSH7)
2019/07/24(水) 13:59
#10年前から3年前までの記憶
いおりんと出会った直ぐ後くらい。俺はそーちゃんに出会った。その日俺はいおりんと待ち合わせをしてたのに、ファンの子とちょっと話し込んだ姿見られていおりんに逃げられた日だった。そのまま帰る気にもなれなくて苛々して、偶々入った喫茶店に後から入って来たのがそーちゃんだった。環くん、ここの席使ってもいい?って聞いて来たそーちゃんは、俺がプリンパフェを頼んでたのを見て笑ってた。気がした。珈琲を頼んだそーちゃんと暫く他愛もない話をした。すごく楽しい時間を過ごした。あっという間に数時間が経って、その時はそこでそーちゃんと別れた。別れる直前、次の機会があれば僕は温かいお茶と甘さ控えめなお団子が食べられる店に行きたい、と言った。その直後、部屋に戻ってから俺の部屋にいおりんからの書置きを見つけて、そのままいおりんの部屋に乗り込んで大喧嘩になった。
そーちゃんとも寮が同じだったから、再会は直ぐの事だった。環くん、昨日は有難う、なんて柔らかく笑ったそーちゃんはすごく優等生な感じがした。いおりんと似てるなと一瞬思ったけど、一瞬だけだった。そーちゃんとはそれからもこまめに話すようになった。そーちゃんが言ってた、あったかいお茶が飲める店にも行った。甘い饅頭もあって俺も大満足だった。いおりんと一緒に居たくて、いおりんが好きで、でもいおりんと居るのは辛くて。そーちゃんと一緒に居ると楽しい時間が流れた。一晩中でもそーちゃんと一緒に居た。でも心の中にずっと居るのはいおりんだった。そーちゃんがふとした時、俺の事を親友だと呼んだ。親友って何。…親友って何だろう?その時の俺には分からなかったけど、おー、そーちゃんと俺、親友な。と言った。
いおりんはどうやらそーちゃんの事が気に入らないみたいだった。それはそーちゃんも同じだったみたいで、どうもウマが合わないって奴かなと俺は思ってた。タイプの似通った二人だったけど、根本は真逆だったからかも知れない。それでもそーちゃんは俺といおりんの話をよく聞いてくれたし、いおりんはよくそーちゃんとの事を聞いて来た。俺の誕生日にいおりんがくれたろっぷちゃんのマスコットもそーちゃんに見せた。俺はそのマスコットを通学バッグにつけてた。
そこから色々あっていおりんが居なくなった。いおりんとは寮も一緒だし、学校だって同じだ。毎日居てくれるもんだと思ってたし、気持ちだっていつだって言えると思い込んでた。でも、違った。いおりんは、四葉さんに忘れられたくない、と言っていた、とそーちゃんに話した。そーちゃんは優しく慰めてくれた。傍に居てくれた。一織くんの事を忘れる必要なんかないんだよ、覚えていてあげて、と言われた。そのいおりんのたった一言が俺とそーちゃんをずっと縛る事になるなんて、その時は俺もそーちゃんも、多分いおりんも気付いてなかった。
そこから一年経っても俺は塞ぎ込む日が多かった。そーちゃんは隣に居てくれた。心の中にはいおりんが居た。そーちゃんはくだらない話で俺を笑わせようとしてくれてた。そーちゃんは優しかった。少しずつ笑える日が増えていった。一年半経った頃にはそーちゃんとの空気が少し変わった。…そーちゃんに告白された。戸惑った顔をした俺を見て、一織くんの事を今でも忘れられないでいるのは知ってる、それでも構わない、とそーちゃんは言った。俺はそのままそーちゃんに甘えた。心の中にはいおりんが居た。
そーちゃんとは元々気も合うし長く友達だったからお互いの事も良く知ってた。そこから二年が過ぎた頃、いおりんが俺に会いに寮にやってきた。そこで話している声がした。いおりんから離れて何年も経ってたけど、俺がいおりんの声を聴き間違える筈なかった。でも立ち上がろうとした俺をそーちゃんが止めた。お願いだから行かないで、ってそーちゃんは言った。一織くんに会わないで欲しい、って言った。泣きそうな顔だった。そーちゃんの優等生じゃない顔は初めて見たかも知れなかった。何も言えなくなってそのまま座った。いおりんには会わなかった。会えなかった。四葉さんの顔をもう一度見たいんです、って言ういおりんの声をそーちゃんと二人で黙りこくって聞いてた。
>>367に続く
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366 :
四葉環(IDOLiSH7)
2019/07/24(水) 13:59
#10年前から3年前までの記憶
いおりんと出会った直ぐ後くらい。俺はそーちゃんに出会った。その日俺はいおりんと待ち合わせをしてたのに、ファンの子とちょっと話し込んだ姿見られていおりんに逃げられた日だった。そのまま帰る気にもなれなくて苛々して、偶々入った喫茶店に後から入って来たのがそーちゃんだった。環くん、ここの席使ってもいい?って聞いて来たそーちゃんは、俺がプリンパフェを頼んでたのを見て笑ってた。気がした。珈琲を頼んだそーちゃんと暫く他愛もない話をした。すごく楽しい時間を過ごした。あっという間に数時間が経って、その時はそこでそーちゃんと別れた。別れる直前、次の機会があれば僕は温かいお茶と甘さ控えめなお団子が食べられる店に行きたい、と言った。その直後、部屋に戻ってから俺の部屋にいおりんからの書置きを見つけて、そのままいおりんの部屋に乗り込んで大喧嘩になった。
そーちゃんとも寮が同じだったから、再会は直ぐの事だった。環くん、昨日は有難う、なんて柔らかく笑ったそーちゃんはすごく優等生な感じがした。いおりんと似てるなと一瞬思ったけど、一瞬だけだった。そーちゃんとはそれからもこまめに話すようになった。そーちゃんが言ってた、あったかいお茶が飲める店にも行った。甘い饅頭もあって俺も大満足だった。いおりんと一緒に居たくて、いおりんが好きで、でもいおりんと居るのは辛くて。そーちゃんと一緒に居ると楽しい時間が流れた。一晩中でもそーちゃんと一緒に居た。でも心の中にずっと居るのはいおりんだった。そーちゃんがふとした時、俺の事を親友だと呼んだ。親友って何。…親友って何だろう?その時の俺には分からなかったけど、おー、そーちゃんと俺、親友な。と言った。
いおりんはどうやらそーちゃんの事が気に入らないみたいだった。それはそーちゃんも同じだったみたいで、どうもウマが合わないって奴かなと俺は思ってた。タイプの似通った二人だったけど、根本は真逆だったからかも知れない。それでもそーちゃんは俺といおりんの話をよく聞いてくれたし、いおりんはよくそーちゃんとの事を聞いて来た。俺の誕生日にいおりんがくれたろっぷちゃんのマスコットもそーちゃんに見せた。俺はそのマスコットを通学バッグにつけてた。
そこから色々あっていおりんが居なくなった。いおりんとは寮も一緒だし、学校だって同じだ。毎日居てくれるもんだと思ってたし、気持ちだっていつだって言えると思い込んでた。でも、違った。いおりんは、四葉さんに忘れられたくない、と言っていた、とそーちゃんに話した。そーちゃんは優しく慰めてくれた。傍に居てくれた。一織くんの事を忘れる必要なんかないんだよ、覚えていてあげて、と言われた。そのいおりんのたった一言が俺とそーちゃんをずっと縛る事になるなんて、その時は俺もそーちゃんも、多分いおりんも気付いてなかった。
そこから一年経っても俺は塞ぎ込む日が多かった。そーちゃんは隣に居てくれた。心の中にはいおりんが居た。そーちゃんはくだらない話で俺を笑わせようとしてくれてた。そーちゃんは優しかった。少しずつ笑える日が増えていった。一年半経った頃にはそーちゃんとの空気が少し変わった。…そーちゃんに告白された。戸惑った顔をした俺を見て、一織くんの事を今でも忘れられないでいるのは知ってる、それでも構わない、とそーちゃんは言った。俺はそのままそーちゃんに甘えた。心の中にはいおりんが居た。
そーちゃんとは元々気も合うし長く友達だったからお互いの事も良く知ってた。そこから二年が過ぎた頃、いおりんが俺に会いに寮にやってきた。そこで話している声がした。いおりんから離れて何年も経ってたけど、俺がいおりんの声を聴き間違える筈なかった。でも立ち上がろうとした俺をそーちゃんが止めた。お願いだから行かないで、ってそーちゃんは言った。一織くんに会わないで欲しい、って言った。泣きそうな顔だった。そーちゃんの優等生じゃない顔は初めて見たかも知れなかった。何も言えなくなってそのまま座った。いおりんには会わなかった。会えなかった。四葉さんの顔をもう一度見たいんです、って言ういおりんの声をそーちゃんと二人で黙りこくって聞いてた。
>>367に続く
367 :
四葉環(IDOLiSH7)
2019/07/24(水) 14:01
>>366の続き
そーちゃんが可笑しくなったのはその辺りからだった。俺が少しでも離れると何をしてたのか確認するようになった。俺の事を縛ろうとするようになった。俺の全てを知りたがるようになった。そーちゃんにとって良い事も悪い事も。でも悪い事を聞くとそーちゃんは怒って喧嘩になった。俺はそーちゃんを宥められずにそーちゃんから距離を取り始めた。俺はそーちゃんから逃げた。でも、ぼろぼろのそーちゃんを見捨てられなくて結局そーちゃんのところに戻った。ごめんなそーちゃん、苦しかったよな。そーちゃんはちょっと笑ってくれた。すごくほっとした。
そこから数年は比較的穏やかに過ごした。ちょこっと喧嘩しながら、他愛もない雑談をして、そーちゃんとくっついたりした。気付いたら俺たちの付き合いも七年になってた。あれっきりいおりんが俺に会いに来る事もなく、いおりんがどこで何をしてるのかも含めて全く何も知らなかった。そーちゃんの事は大事だったし、そーちゃんもきっと俺の事が大事だったはずだ。……そして。三年前の夏。茹だるような暑い日、晴天の日の事だった。そーちゃんと出掛けた時、偶々ゲーセンの中が見えてそこにろっぷちゃんのぬいぐるみがあるのを見つけた。いおりんが大好きだった奴だ。バッグにつけていた、少し汚れたマスコットを何気無く触った。そーちゃんがこっちを見た気がした。隣に居たそーちゃんに、ろっぷちゃん新しいの出てるな、と言ったら、……ごめん、環くん。僕、あの日からろっぷちゃん大嫌いなんだ。と言った。
あ。
と思った。
何かが冷えていく感覚と、腑に落ちる感覚。
あ、そうか。いおりんに縛られてたの、俺だけじゃなかったんだ。
そーちゃんの方がずっとずっとずっとずっと苦しかったんだ。いおりんに縛られた俺を見ながら、自分もいおりんに縛られて、一生そのまま、俺と居る限りいおりんの影に怯えんだから。
そうは思ったけど、俺といおりんの大事な、たったひとつ残された思い出の品を嫌いだと言ったそーちゃんに対する気持ちが決定的に揺らいだ。あの日っていつだよ。いおりんが俺を探しに来た日?それともいおりんが俺を置いて行った日?それとも…いおりんから俺がろっぷちゃん貰った日?なあ、いつだよ、そーちゃん。いや、違うな。俺には分かる。そーちゃんが俺を引き止めた時だ。一織くんに会わないで、って言ったその瞬間だ。…後からなら分かるのに、七年も居て気付かなかった自分。七年間ずっと隠そうとしていたそーちゃん。心の中に居たいおりんだけがあの日のままかと思っていた。でも違った。俺の心も、そーちゃんの心も、心の中のいおりんも、全員七年前のままだった事に気付いた。俺は少し汚れたろっぷちゃんを握り締めたまま一歩も前に進めていなかったし、そーちゃんはそんな俺の背中に背中を合わせてぼんやりと俯いていたんだって事に、初めて気付いて、……俺は、
趣味の悪い遊びを繰り返した。そーちゃんの元には殆ど行かなくなって、そーちゃんは気付いたら合鍵を残して居なくなってた。いつ居なくなったかも知らないまま、七年間も一緒に居たのに、最後の言葉もなくそーちゃんは居なくなった。俺の心はその当時に引き戻されて、心の中のいおりんに縋るようになった。またそこから数年、全く同じ過ちを何度も繰り返す事になるんだけど、その時の俺はまだそんな事は知らない。
あの時、いおりんの呼び掛けに応じていたらどうなってただろう。そーちゃんはほんとに良い友達だった。良い奴だった。今笑ってくれてたらいいと思う。
たった一言、忘れないで、と。いおりんのあの一言さえなかったら俺はどうなってただろう?言葉って難しい。自分の言葉が他人にそんな強い影響与えるなんて普通思わないもんな。でもいおりん。俺は今でもいおりんのその言葉に苦しんでんだよ。そんなの、言葉を大事にしてたいおりんらしくないって冷静になれる今なら思う。
少し汚れたろっぷちゃんは洗ったらまた綺麗になったけど、解れた糸はもう元には戻らない。