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794.寿司好きのシェパードとかき氷の森(保存)
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ア虻ブ(実/況)
2015/12/07(月) 21:47
俺とコ/ジって、住んでる所が近いんだよね。だからよく一緒に銭湯に行くんだー。色違いの桶を一緒に持って、中にお風呂セットを入れて夜道を歩くの。
「今日も寒いねえ」
「ですね!」
「言う割に寒そうだけど」
俺がもこもこコートを着た厚着なのに対し、コ/ジは長袖シャツに薄い上着を羽織っただけの格好だった。季節は木枯らしの吹く冬。アハハ!と笑って誤魔化したコ/ジにしょうがないから、俺は自分のマフラーを貸してあげた。
「良いんですか?」
「見てるこっちが寒くなってくるんだもん」
目を輝かせるコ/ジに嫌そうな顔で返すけど、彼は嬉しそうにマフラーを巻く。コ/ジってマゾなのかも。
基本的にコ/ジが道中風呂中帰り道にひたすら喋って、俺が相槌打ったり、口を挟んだりって形。風呂場でも彼の口は閉じることを知らないし、シャワー中もモゴモゴ言ってる。タグに黙ると死ぬ男って付くだけあるよねぇ。
「ア/ブさんっ」
髭の剃り残しが無いかと自分のイケメンさを確かめる為に鏡の前で眺めていたら、コ/ジが何かを渡してきた。それは、俺がいつも使ってる歯ブラシ。しかも丁寧に既に歯磨き粉まで乗っかってる。私って湯船に浸かる時、歯磨きをする癖があるんですよねー。だから、それを覚えていたコ/ジが渡してくれたんです!なんて優しいんでしょうね!
「ありがと……ぐえっ!?」
お礼を言いながら歯ブラシを口の中に入れて磨こうとする。けれど、何故か上手くいかなかった。普段の歯磨き粉とは全く違う苦々しい味だったからだ。突然の不味さに慌てて口をゆすぐ。
「あっれえ?」
コ/ジは変な顔をしている。悪戯でやった訳じゃないみたいで、俺も首を傾げた。
「あっ!ア/ブさんごめん!間違えちゃった!」
そう言って見せてきたのは、歯磨き粉と俺が使ってる洗顔フォーム。あー形が似てるし間違え……ってんな訳あるか!
「バカッ!!コ/ジのバカッ!」
プンスコ怒っていると、風呂上がりにコ/ジがビールを奢ってくれた。しょうがないから許してあげたよね。
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