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794.寿司好きのシェパードとかき氷の森(保存)
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488 :
ア/ブ(実/況)
2017/04/10(月) 06:25
「ロシアンたこ焼きしようか!」
コ/ジがそう言い出したのは、いつものではない居酒屋で飲んでた時のこと。いつものじゃないメニューを物珍しげに頼み、いつものじゃないお酒もちょっぴり頼んで良い感じに酔いが回ってきた所だった。
「……あ、ほんとだ。ロシアンたこ焼きあるね」
セ/ピ/アさんがコ/ジの持ってるメニューを覗き込んで顔をしかめた。
「すいませーん、お姉さん!ロシアンたこ焼き四つくださーい!」
「何勝手に頼んでんの!?」
「2/4で!」
「おい!」
ツッコミつつも、コ/ジの注文を止めようとしない辺りは/す/おもノリノリな気がする。俺、辛いの苦手だから嫌なんだけどなー……。
「俺嫌だからね、ロシアンたこ焼き!」
「まあまあ、当たらなければただの美味しいたこ焼きでしょう?」
駄々をこねてみるが、セ/ピ/アさんに宥められてしまって味方はいなかった。じとりと睨んでみるが、いつもと変わらない笑顔とにらめっこして数秒で諦めた。ため息をついてロシアンたこ焼きに備えるべく、牛乳とビールを注文する。ため息をつく俺も超イケメンで絵になるなぁ、なんて現実逃避しながら。
「お待たせしましたー、ロシアンたこ焼き2/4です!」
「来ちゃったよお!」
うえーん、と嘘泣きをしながら俺は真っ先にたこ焼きを小皿に取る。残り物には福がある、なんて信じないからね。続いてコ/ジ、セ/ピ/アさん、は/す/おが取る。コ/ジは迷うことなく手前にあったものを取り、セ/ピ/アさんはどちらか悩んだ末に取り、は/す/おは残った物を取っていった。性格出るよねこういうの。
「じゃあせーので食べましょ!」
「分かりました」
「やだよーやだよお!」
「ア/ブさんいつまで駄々こねてんの」
「はい、せーの!」
食べる。食べた。辛くない。と、思った瞬間。それは来た。
「っ、あーーー!?」
辛い!辛いというか、痛い!滅茶苦茶痛かった!
「ア/ブさん良いリアクションだねぇ」
呑気に笑ってんじゃねえよセ/ピ/ア!
「ほら、ア/ブさんビール飲んで!」
炭酸勧めるとか追い討ち掛けてんじゃねえぞバカコ/ジ!!
「アハハハハ」
セ/ピ/アさんの笑い声を聞きながら俺は牛乳を口に流し込んだ。
「死ぬぅ……」
「リアクションいいねーア/ブさん」
「いやこれ食べれば分かるけどリアクションとかそういう問題じゃないからね!?」
口の中がずっとヒリヒリして呂律が回らない。ちびちびと牛乳を飲むが、飲んでも飲まなくても物凄く痛かった。
「……あれ?つ/わ/は/すさん?」
続く(>>489)
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489 :
ア/ブ(実/況)
2017/04/10(月) 06:26
続き(>>488)
コ/ジが気付いたように声を掛け、俺もは/す/おの方を見る。
「は/す/お……」
泣いていた。彼は静かに涙を流していた。俺は飲み掛けの牛乳をそっと彼に差し出すと、それを震える手で受け取り、涙を流しながら飲み出した。
「そ、そんなに辛かったんだ……」
セ/ピ/アさんも笑うのを止め、困った顔では/す/おを見つめている。は/す/おは無言で頷いた。
「は/す/おかわいそーう……」
未だ呂律の回らない舌でそう言えばは/す/おはチラリとこっちを見た。
「は/す/おと俺だけだなんて不公平でしょ、折角ならこの辛さを皆で味わおうよー」
「何言ってんだこの人」
セ/ピ/アさんがツッコミを入れる中、は/す/おは店員にジェスチャーでたこ焼きを頼んでいた。
「そう言われると思って、2/2たこ焼き作っておきましたよ」
どんな店員だ!先読み能力すげーな!喋れないは/す/おはそんな顔をしていた。ともかく、セ/ピ/アさんとコ/ジの前に再びたこ焼きが置かれた。しかも、激辛たこ焼き。
「……マジで?」
「マジだよぉ」
「プ/レ/イ/ボ/ー/ル!!!」
は/す/おが箸でたこ焼きを摘まみ、正面に座るセ/ピ/アさんににじり寄る。便乗して俺も箸で摘まんだ。
「コ/ジ、あーん♡」
「嬉しくねええ!!」
二人で同時に口に含んだ。
「…………」
「…………」
「かっっっっっっっら!!!!!」
「うわー確かに辛い」
二人は同時に牛乳を手に取り、一気に飲み干した。
「うええええ」
コ/ジの芸人ばりのリアクションは見ててやっぱり面白い。くふふ、と自然と笑いが込み上げて来た。肩を震わせているとコ/ジが睨んで机の下で足を蹴ってきた。でも知らんふりしてやる。
「あれ、セ/ピ/アさん意外と平気そう~」
「いやいや、辛いよ。顔に出てないだけで」
目が潤んでるでしょ?と顔を指差されたけど、あんまりよく分かんない。俺たちの中では一番マシな反応だと思う。
「あー!辛っ!からー!」
騒ぐコ/ジも俺程辛さには弱くないのか、言いつつも表情は平気そうになってきた。
「は/す/おだいじょーぶ?」
「……まあ、なんとか」
そんなこんなで、四人全員結局ロシアンたこ焼きを食べました。おしまい。
「でもさーぶっちゃけ、つ/わ/は/っさんの反応が一番リアクションに困るヤツだよね!実/況/者として!」
直後にコ/ジが肩パンされたのは言うまでもないよね。
488 :
ア/ブ(実/況)
2017/04/10(月) 06:25
「ロシアンたこ焼きしようか!」
コ/ジがそう言い出したのは、いつものではない居酒屋で飲んでた時のこと。いつものじゃないメニューを物珍しげに頼み、いつものじゃないお酒もちょっぴり頼んで良い感じに酔いが回ってきた所だった。
「……あ、ほんとだ。ロシアンたこ焼きあるね」
セ/ピ/アさんがコ/ジの持ってるメニューを覗き込んで顔をしかめた。
「すいませーん、お姉さん!ロシアンたこ焼き四つくださーい!」
「何勝手に頼んでんの!?」
「2/4で!」
「おい!」
ツッコミつつも、コ/ジの注文を止めようとしない辺りは/す/おもノリノリな気がする。俺、辛いの苦手だから嫌なんだけどなー……。
「俺嫌だからね、ロシアンたこ焼き!」
「まあまあ、当たらなければただの美味しいたこ焼きでしょう?」
駄々をこねてみるが、セ/ピ/アさんに宥められてしまって味方はいなかった。じとりと睨んでみるが、いつもと変わらない笑顔とにらめっこして数秒で諦めた。ため息をついてロシアンたこ焼きに備えるべく、牛乳とビールを注文する。ため息をつく俺も超イケメンで絵になるなぁ、なんて現実逃避しながら。
「お待たせしましたー、ロシアンたこ焼き2/4です!」
「来ちゃったよお!」
うえーん、と嘘泣きをしながら俺は真っ先にたこ焼きを小皿に取る。残り物には福がある、なんて信じないからね。続いてコ/ジ、セ/ピ/アさん、は/す/おが取る。コ/ジは迷うことなく手前にあったものを取り、セ/ピ/アさんはどちらか悩んだ末に取り、は/す/おは残った物を取っていった。性格出るよねこういうの。
「じゃあせーので食べましょ!」
「分かりました」
「やだよーやだよお!」
「ア/ブさんいつまで駄々こねてんの」
「はい、せーの!」
食べる。食べた。辛くない。と、思った瞬間。それは来た。
「っ、あーーー!?」
辛い!辛いというか、痛い!滅茶苦茶痛かった!
「ア/ブさん良いリアクションだねぇ」
呑気に笑ってんじゃねえよセ/ピ/ア!
「ほら、ア/ブさんビール飲んで!」
炭酸勧めるとか追い討ち掛けてんじゃねえぞバカコ/ジ!!
「アハハハハ」
セ/ピ/アさんの笑い声を聞きながら俺は牛乳を口に流し込んだ。
「死ぬぅ……」
「リアクションいいねーア/ブさん」
「いやこれ食べれば分かるけどリアクションとかそういう問題じゃないからね!?」
口の中がずっとヒリヒリして呂律が回らない。ちびちびと牛乳を飲むが、飲んでも飲まなくても物凄く痛かった。
「……あれ?つ/わ/は/すさん?」
続く(>>489)