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うつくしいなまえ
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17 :
米
10/03-02:09
ハム/レッ/ト第三幕より。
キクからのリクエストだぞー。るんるん!
さあ、物語を始めよう。
#君を好きな気持ちが募って募って堪らなくて気持ちが高ぶって、俺のちっぽけな心臓って言う名前の感情袋が破裂して溢れそうになってるんだ。そうすると心配も溢れてきて、君が何をしてるのかなぁ、なんて些細な事も気になって、いつもの時間に顔が見えなかったり、いつもの時間に言葉が途切れたりするとそりゃあもう心配で心配で、俺の言葉が悪かったのかなとか、俺の態度が悪かったのかなとか、他の誰かと会ってるのかな、とか、不安は膨らんで膨らんで堪らなくて、俺のちっぽけな心臓って言う名前の我慢袋はいつだって不安で不安で、でもこの気持ちを例えるならこれこそが正に愛情だと思うんだ。
欲しい欲しいで貰った愛情
#俺は君の騎士で、君は俺のお姫様。しかしてその実態は、悪い魔法使いなんだ。ホントのことを言うと、君は囚われのお姫様。俺が欲しいなって思った言葉は俺のインチキな口の車にのっけて走り出す。君の返事なんて待たないよ、だって俺は悪い魔法使い。鏡よ鏡、世界で一番君が好きな人はだーれ?答えなんて聞かなくても分かってるけど、聞きたくないから俺は鏡をかち割った。だって答えなんて俺だけが知っていればいい。そうして下準備を済ませたら君に優しく問いかける。君が世界で一番君を好きな人はだーれ?尋ねる振りをして、本当は答えなんて一つしかないんだ。真実を言ってくれる鏡はどこにも無い、しっかりと先回りしたらほら、俺は騎士の振りをした悪い魔法使い。
#なんてね、俺のちっぽけな心臓って言う名前の孤愁袋は君に会えない時間、破裂して溢れそうになってこんな事ばっかり考えさせるんだ。
知らずに与えてもらっていた、愛情
#俺は悪い魔法使い。君に毒のりんごを食べさせて、君を小さな箱庭に閉じ込めて、見るも無残に騎士の振りをする。悪い魔法をかけ続けて、君は俺だけのものだって、そんな自分に嫌気がさして、俺のちっぽけな心臓って言う名前の高慢袋は破裂してしまえば良いと膝を抱えて、君には見られたくない悪い魔法使いの衣装のフードを被っていたら、君はガラスの靴を脱ぎ捨てて禁忌を破った。
#そっとフードを払って、知ってたよ、だけどね。そうやって君は俺にナイショ話をするみたいにして、最大の真実を語ってくれた。ああ、君は本当にお姫様、俺はこんなにも悪い魔法使い。どうして俺はこんなにちっぽけなんだい?そう尋ねてみたら、君は毒を飲むわけでもなく俺をホンモノの王子様にしてくれたんだ。
生きるべきか、死ぬべきか、それだけが
#問題じゃないよ。だって俺はこんなにも毎日がしあわせ。俺にとっては君が、そう、君だけが、俺の人生って言う名前のちっぽけなステージに立ってる唯一の人。
そうして、悪い魔法使いは王子様になり、俺のちっぽけな胸の奥底にある大好きって気持ちを入れる袋は囚われのお姫様を包み込むくらいに大きくなって、二人は幸せに暮らしたのでした。
#(めでたし、めでたし!)
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