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9.806の誘惑
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6 :
独
07/24-02:12
特に其処に意味があるわけでは無い。身辺の形有る物を唯の物質へと変えてしまいたい衝動に駆られる。例え自らの拳が朱にまみれようと。振り上げられれば下ろすのみ。無表情。瞳に揺れる色。人成らざるモノ。唯の概念。血の気が引くかのような冷たさが床下から這い上がってくる。指先が痺れ微かに震えが走る。暗から覗く其れ等に絡め取られ、諦めにも似た感情に満たされる。そのまま気付けば、身辺は破壊し尽くされ存在の意味すら無。見えるは鮮やかな朱。唯の朱では無く、何処か青み掛かった。見覚えのある色。沸々と、煮詰まり弾ける。霊的概念へと離脱出来れば此の壁をも越える事が叶うのだろうか。思考が意味を成さない物だと理解していながら、せずにはいられない。
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