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ビッチ観察日記
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112 :
南※伊◇
08/13-16:28
自分の目で見なけりゃただの二次元的な創作物語だとしか思えないビッチの日常に震える。
ビッチも極めるとただのセレブリティになるらしいぞ。
お前らラーメンって知ってるか。
あの庶民のジャンクフード、ラーメンだ。
ラーメンに10000円とか出さねーよな?
俺のラーメンに対する認識、間違ってねーよな?
このビッチの金銭感覚は俺ら庶民とは一桁か二桁くらいずれていやがるらしい。
>ラーメン食べに行かない?
と誘われて行ってみたら、なんかすんげーとこに連れて行かれた。
まず店は一見さんお断りの完全会員制。店の扉はオートロックになっていて、入り口のインターホンで名前を告げて初めて中に入れる仕組み。この時点で既に俺の知ってるラーメン屋じゃねえ。
席に着いたら注文すらしないで勝手にコース料理がスタートする。
ラーメン屋でコース料理って何だ。
動揺を隠し切れない俺の横で当然のような顔して食事を始めるビッチ。その様子から察するに、どうやらセレブリティにとってのラーメンっつーのはこういう形式が普通らしい。
しかもそのコース料理っつーのがまた美味い。
一品運んでくるごとにシェフが使ってる食材とか産地とか食い方を色々と説明してくれるんだが、それがまた明らかにこだわりの高級食材なんだ。
ラーメン食いに来てツブ貝のマリネやらウニの茶碗蒸しが出てくるなんて誰が想像しただろうか。
ざっと10品程の絶品コース料理を堪能して、ついにメインのラーメンが登場。何故か俺とビッチのラーメンの種類が違う。聞いたところによると、来店回数によって違う味のラーメンが出てくるとか。
俺は新参、ビッチは常連。出てくるラーメンで客の格がわかっちまうとは…恐ろしいぜセレブリティのラーメン屋。
ちなみに周りの客の会話に聞き耳立ててみたら、半ば予想はしていたが、客のほとんどが俺が普通に生活してたらすれ違うことすらなかったであろう輝かしい業界人だった。ただの庶民でしかない俺は肩身が狭い限り。そもそもその店のオーナーが某有名料理対決番組に出演してた人で、店自体も何回も色んな番組で紹介されてんだよな。
なんでビッチがこんな業界人の隠れ家的な場所を知ってんだ。
>だってそのオーナーと友達なんだもの。
もういい。何も聞くまい。
ビッチが昇華して今やセレブリティに格上げされたのは、この華々しい交友関係がでかい要因の一つなんだろうな。本当に恐ろしい女だ。
んで、この豪華絢爛なセレブリティ的ラーメン屋のお会計は2人で10000円越えだったわけだが、正直味も接客も完璧だったんだ、それだけの価値はあると思う。庶民が偉そうにゴメンナサイ。
なけなしの大金を財布から取り出そうとした横から、スッとスマートに万札が伝票の上に。
>端数はアンタが出しておいて。
お…男らしい!なんだよこの女!最悪俺が奢らされる覚悟だったのに!
>金が余って他に使うところの無い男にしか、金は出させないわ。
生まれて初めてこのビッチに抱かれてもいいと思った。女を武器にして贅沢してるくせに、根はけっこう男前っつーか姉御肌っつーか。そんなとこはまあ、悪くねえ、と思うぞこの野郎。
くそっ、無駄に美味すぎるラーメン食ったせいでこれからしばらく庶民のラーメンが味気なくなっちまう。責任取れよなセレブリティめ。
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