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いつかの回顧録。
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322 :
07/10-09:22

愛は祈りに似ている。

好きな人のことを思って、幸せでいて欲しいと思って、けれど自分にできることは驚くほど少なくて。良かれと思ってやったことは押し付けの独りよがりになったりする。恩着せがましい相手の重荷になったりする。そんなつもりでなくても、優しいあの人は、してもらった何かを返さなければと思うのだろう。
そして、そんな必要ないよと言いながら、聖人のような理想を浮かべながら、浅ましく報われたがる自分がいることに気付くんだ。

けれどそれを恐れて行動しないままいたら、きっとこの距離は永遠に埋まらないんだろう。すれ違って、繋いでいたはずの手は遠くへ行ってしまう。少しずつ溜まった疲弊は、ある日きっとシャボン玉のように弾けて、床に少しの粘つく液を残して、そうして、おしまい。
だから、もう、ひたすら愛を紡いでいたい。
祈るように。
柔く膨らんでしぼまないように、外の皮をしっかりと張れるように、何度も何度も捏ねる。自分の持ってる重さを全部かけて、祈る。

いつか、自分が生きて皿を洗っていることが、愛になったらいいと思いながら、今日も息をしている。

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