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Forest Gump
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144 :
英
06/22-03:34
集積体の後を追って辿り着いたのは、海辺の街。集積体による汚染の影響を受けた海原は輝かしい七色の斑をなしている。水平線の向こうは虹色に煌めいて、次々と様々な色に変わる瞬きを眼(まなこ)の裏に焼き付けようと、海岸から静かに海を見つめた。
「これが、海。
実物を見るのは初めてですが、なんと美しいのでしょう」
一夜にしてひとつの都市を滅ぼしてしまった集積体。けれども不思議な事に集積体を間近に直視したにも関わらず何の異変も来していなかった。というのも実は本人が気が付いていないだけで、集積体を見たその時に汚染の影響を受けていて、本田菊の目には他者と違う世界が広がっていた。他者の目にはおぞましく見える光景も、その目には酷く美しく映った。けれども本人は気付く事は無い。初めて見る海にただただ感動していた。
暫くの間、集積体の創る素晴らしい世界を陶酔していた。しかし本来の目的を思い出し、集積体の情報を集めるべく街の中心部へと移動する事にした。向かうは街の中心にそびえ立つ高層ビル。
……私(本田菊)は、街の中心へと移動し、集積体の情報を持っていそうな人物を探します。
そして、機械人形であるバッシュ・ツヴィンクリさんに出会いました。
バッシュさん曰くー―、
集積体は海辺の街に向かっているとのこと。
私は海辺の街で彼の存在を待つ事にしました。
覚束ない足取りで
街の中を彷徨います。
すると一人の男が声を掛けてきました。
その人の名前は、フランシス・ボヌフォア。
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