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Forest Gump
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67 :
米
02/14-22:59
こころ無い者から傷つけられた傷を自分の指でそっと撫でた。介抱してくれる人なんて誰もいなかったから自分で自分を慰める。寂しくて寒い夜は、自分の身体を自身の腕で抱きしめた。鏡の中の自分に語りかける。俺はヒーローだから、ひとりでも大丈夫だよね。勿論!そう彼は答えてくれた。
もう寂しくなんかなかった。辛いことなんてひとつもなかった。自分の主張を誰かに反対されたって彼はいつも味方でいてくれたし、俺が不安に陥りそうになった時は脳内の彼は大丈夫大丈夫と囁いてくれた。そんな彼の言うことは俺は何でも聞いた。彼の命令に従えば間違えはなかったから。…それで今までは十分だったのに。
それではもの足りなくなったのはいつからだったんだろう。いつから彼の声は聞こえなくなった?
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