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Mr. Nobody
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78 :
米
09/12-03:47
俺の大部分が夢でできていることを忘れてた。
夢が見えている人よ、きっとそれはまだ夢じゃない。夢は見えないものさ。
だから例えば、空に託そう。風に乗せよう。歌を歌おう。
心の動く感覚を、命を使った時代を、きっと忘れないでいよう。
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柔らかい草原。朝焼けか夕焼けの雲と空。老紳士が帽子を取って会釈した。彼の指は油だかインクだか鉛筆の汚れだかで黒ずんでいた。そして何か言うんだけど、俺はわかんなくて、「え」と聞き返した。その時、声も、吐息も、風に消えた。
駆け抜ける熱風だった。紳士のくたびれたような微笑みは、同時に満足そうに見えた。そういう夢をみた。
とても綺麗だったよ。美しい夢だ。
夢はきっと、いつまでたっても夢なんだろうね。
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