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Affoga e squaglia.
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73 :
南伊
07/29-00:57
指の隙間から零れ落ちては降り積もる時間が澱になる。
楽しいことでも考えたいのに、何を見てもお前が過ぎって邪魔をするんだ。
悲しいと思うことも重荷になるのに。
我ながら馬鹿みたいだと思うけど、それでもこの気持ちは確かに此処に在って。
はたから見ればなんて滑稽なんだろう。
それもこれも全部お前のせいなんだよ、アントーニョ。
お前が俺を置いていくから悪いんだ。
なあ、迎えに来てくれよ。
遅くなったって怒ったりしねぇから。
バカみたく能天気な、太陽みたいな笑顔を見せて。
空いた隣がやけに冷たくて、こんな夜は一人だと持て余しちまって仕方ねぇ。
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あんなに傍に居たのに、今はこんなにも遠い。
思い返せばお前にはいつも見透かされてたな。
鈍くてぽやっとしてる癖に俺のことには目聡かった。
許された気がして救われてた。
分かってくれて嬉しかった。
俺もお前のことを分かる度に嬉しくて。
全てを受け入れたかった。
今もそれは変わらない。
…ああ、ダメだ。
お前が居ないと呼吸も上手く出来ない。
苦しいよ、アントーニョ。
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