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どうしようもない私へ
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12/20-20:00

友人からの便りに、少しばかり嬉しくなった。恐らく今の私は、どうしようもないくらいに、どうしようもなく、道に迷っているから。迷子の迷子の子猫ちゃん、というわけだ、そんな可愛いものでもないけれどね。そんな中、友からの便りというのは、なかなかに、心を弾ませてくれるものなのだな。ああひめちゃん、大丈夫だよ。君の家の鳥さんは、しっかりと私のところまで手紙を届けてくれたからね。


あの人に、怒られてしまった。
私はわけがわからなかったよ、可哀想と言われて、弱虫だと言われて、不幸に酔うなと言われ、子供だと言われて、好きだと言われた。私のどんな弱さも受け止めてくれると、私とあの人は似ていないと、言われた。
私はそんな風に言われたことがなかったんだ、「私」という存在が漠然とし過ぎていて、もう、ずっと何年も迷子だった。私は私がわからなかったのだ、今もなお、私がなんなのか、どういう存在なのか、私にはよくわかっていない。
「お前は弱虫なだけで、なんでも出来る存在だ」と、そんな風にも言われた。私は、少し悲しかったものの、嬉しかったんだ。こんな風に言って来る人が居なかったから、なんとなく、私よりも私のことをわかってくれているのじゃないかと。だから私は嬉しかったんだ、ありがとう、そう伝えた。
そうしたら、怒られてしまったよ。頬を引っ張られてしまった、ふふ、ああ、痛いなあ。わからないんだ、私は怒ればよかったのか?泣けばよかったのか、落ち込めばよかったのか、屁理屈を返せばよかったのか?喜んではダメだったのだろうか。どういう反応を返すのが、一番良かったのだろう。
「そんなだから、お前は素直で良い子なんだよ」
はてさてこれは、褒められているのか貶されているのか。私は素直で良い子ちゃん、なのだろうか。なあほらやっぱり、わからないんだ。私は私がわからない、本当にわからないんだ。何が私なのだろう、私を言葉で表すのはこんなにも難しい事だったのか。
頭がこんがらがりそうだ、糸が絡まってしまう。あの人は適当な言葉を並べただけだと言った、適当な言葉を並べた相手に私はお礼を言ったのだから、なら、私は滑稽なのだろうか。わからない、わからないよ。どうしてあの人はそこまで自分を理解出来ているんだ、私が述べる「私論」は、自分をそんなに卑下するなと、一蹴されてしまった。

おまわりさんが見つからない。
私は今だに迷ったままだ、何年も何十年も、わからないまま、道に迷ったまま、ぼんやりとしたまま、記録をつけて、言葉を並べているだけなのだ。

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