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どうしようもない私へ
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172 :
摩
01/12-03:24
他の誰色にも染まらない、確固たる「私」が欲しいんだ。
だから私は絵本の世界に夢を見るのだろう。酔い痴れるんだろうね。絵本の世界には、登場人物がいる。それぞれに色があり、役割がある。確固たる「自分」を持っているんだ。
私はすぐに、流されてしまう。
かつて、私を色に例えた人が、何人か居た。この世界で私を色として表現した際、みな口を揃えて「白色」だと言ったんだ。本田菊が愛して病まない、アーサー・カークランドすら、彼を白色だと例えた。白が似合うと言った。
私たちはどうやら、総じて白色らしい。
誰色にも染まる、すぐに色を変えてしまえる、白色なんだと。私は自分の色が欲しくて欲しくて仕方が無いのに、何色にでもなれる白だと、人は言う。
逆に考えてみようか。いい事なのかもしれない。誰色にでもなれるんだ、得じゃないか?そう考えればいいんだろうけれど。
時折ふと、分からなくなるんだ。
私は果たして何色だったろうか。だから迷子になる、塗り絵をしてくれと頼まれた時に、一体何人の人間が白の色鉛筆を手にすると思う?ピンクや黄色、オレンジ、赤、青、水色、ムラサキ…綺麗な色は他にも沢山あるよ。
すぐに焦がれる、すぐに流される、確固たる色がない私は、時々考える。
「私」は、何処にいるんだろう、と、ね。
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