一覧
┗
どうしようもない私へ
┗30
30 :
西
10/09-00:00
昔話一つ。
そういえばなぁ。なんや、仲良うしてくれとった子がおってん。なんとなく、なんとなくトマト齧りながら歌をうたっとったら思い出したんや。
どこまでも真っ直ぐで、素直で、キラキラしとったなって。俺もめっちゃお世話になったんよ、トマトもろたり、話聞かせてもらったり、ほんまによくしてもろた。俺が紡ぐメロディを、心の底から褒めてくれるような子やってん。純粋に褒めてもろてるんやなって、感じ取ることが出来たんよ、あん時はなんや照れ臭いの嬉しいので、変な返事しかしてやれへんかったなぁ。
俺が作るものに興味を示してくれて、俺の知らへんことを教えてくれて、ええ子やった。
どんどんどんどん弱って行って、その姿を見ることもぐんと少なくなって、ついには俺たちの所からおらんくなってしもたんやけど。
元気でやっとるんかな。姿を見かけんようなってから、一体どれだけの季節が過ぎたんやろなぁ。
あの日の事、俺、忘れてへんよ。ありがとさん。
[
返][
削][
編]
[
戻][
設定][
管理]