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どうしようもない私へ
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09/11-02:36


08.24


思い出話。

僕を突き動かしたのは君だった。
綴る言葉と、僕みたいに可愛げのない無愛想なやつとは百八十度違って、明るくてころころ変わる表情と、優しい手のひらと、少しばかりの儚さと、弱さと、強さと、(魅力なんてのはいっぱいあるから、省略)、諸々が僕の心を掴んで離さなかったんだ。馬鹿みたいだよね、恋なんてしないよってパフィンに言ったばかりだったのに。それでも僕は人を好きになった。君を好きになった。柄にも無くラブレターを綴った。
それが、月の綺麗な夜だったんだ。

全世界は繋がっている。僕と君が見ていた月は全く同じもので、きっとどちらも丸い形をしていた。月の光に魅せられたんだよ、君が紡いだ、何気無い一言と、綺麗な月明かりが僕の手を、指を動かさせたんだ。
好きですとありったけの想いを込めた手紙を書いた深夜、静かな静かな月の下で僕はペンを走らせた。書いた手紙をパフィンに持たせて、君の元に届けさせた。
君が眠ったことは知っていたし、だけれど僕がラブレターなんてものを書いて届ける事は君は知らなくて、僕すら知らなかった。
朝が来て慌てればいいと思ったし、悩めばいいと思ったし、僕の事だけを考えてくれればいいって。


パフィンが持ち帰った手紙になんて書いてあったか、なんて、内緒に決まってるでしょ。
あの日に僕の全てが変わったんだよ。

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