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マテ/リア/ル/ガールを夢見て
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17 :
英
12/21-07:23
親愛なるヒーローへ
先ずは手紙をありがとう。そして気分を害してしまった事を謝罪させて欲しい。すまなかった。日記も破らせてもらった。
昨日はとても寒く、手持ちも無くて酔えるほどのアルコールも買えず、あのような日記を書いてしまった。
酔っていないときは馬鹿らしいことばかり考えちまって、ああいう馬鹿な行動に出やすいんだ。出来ることなら常に酔っていられたらいいのだけれど。
お前の心優しい言葉にはとても元気付けられた。お前の様な男に愛されればどんなに幸せか。きっとお前の恋人は幸せなやつなんだろう。 俺を買う奴らに見習わせたいよ。
だが、お前はそんなことを心配しなくていい。お前はもっと別に優しくするべき人や手助けをしてやるべき人がいるはずだ。俺に時間を使うなんて愚かなことはしてくれるな。自分を粗末に扱うんじゃない。
俺は自分自身が心身ともに醜いことを理解している。誰に愛されることがないことも、全てそれが原因であることも理解している。
愛される要素ってものがないんだ。金もないし、一際美しいわけでもない。若くもない。...所有価値が全くない。都合はいい存在なんじゃねえかな。それは自信があるんだけどな。
言っとくが、卑屈になってるわけじゃないぜ。これは事実だ。
正直、一人も悪くないんだって思えるようになってきたんだ。淋しさに泣くことも、嫉妬で苛立つこともない。まるで海底のように穏やかだ。何も考えずとも季節は巡る。確実に穏やかな終わりに命は進む。
時折、上から差す光に憧れもするが、この場所にない温もりに慣れてしまったら、と思うと恐ろしい。だからいいんだ。昨日の俺が異常だった。中途半端に酔ってたんだ。
話がズレた上に長引いてしまってすまない。だがお前の声は非常に嬉しかった。ありがとう。
どうか心優しいお前は幸せに。間違ってもここには堕ちて来るなよ。
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