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Ringwanderung
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105 :
独
11/04-22:06
#20141104 22:06 - Leben -
信号待ちで立ち止まっていた時の事なんだが、頬に冷たい風を感じ空に向かい顔を上げた先に網目状の薄い雲の間で一際眩しく光る月を見た。月光があまりにも眩しくて、思わず目を細めた程だ。こんな空は久しぶりだ。
>過去に菊の家に招かれた時だっただろうか。
同じ様な空を見た。あの時は確か、屋敷に吹き込む風の声に”木枯らしが鳴いているようだ”と言った俺に”おかしなことを言う”とあの菊が珍しく大袈裟に声を上げて笑っていた。最近は菊の所も何かと内輪揉めが酷いと言う噂がうちの所まで来ている。また引きこもっていないといいのだが、此処のところ話を聞かないな。近々、便りを出すとしよう。
夜風の冷たさが何と心地良いことか。
刻々と寒さが厳しくなっていく、年末の足音が遠くから近付いてくる音がする様だな。今年こそマーケットに行きたいんだが、少しぐらい休ませては貰えるのだろうか…今から考えると頭が痛い。
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