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Ringwanderung
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290 :
独
07/19-12:56
#20150719 12:56 - Leben -
>今日は天気が良い。
久方ぶりに山へ車を走らせたんだが、遠くに層積雲が見えた。朝の涼しい時間帯に来ればより美しい景色が見れたかもしれない。明日は天気が良いだろうか。
#様々な形を見せる雲だが、
其れを分類するとたった10種類しかない。俺が見た層積雲という奴は、その中でもメジャーな入道雲と呼ばれる積乱雲以上の良く見かける雲だ。俺はこれらではなく、高積雲と呼ばれる雲が好きだ。
#秋口になると、
地球を包む様に空に現れる、羊の群れみたいな雲なんだが…特に、山地の九十九折を抜けた先に広がる山を見渡せる場所からの景色は絶景だ。木々のグリーンとアスファルトのグレー、そして透き通る様な見渡す限りのスカイブルーに漂う白い高積雲。コントラストといい、言い知れぬものだ。
>言葉でも写真でも此れは伝えられないだろう。
- - - - -
#さて此処からは昨日の話だ。
>何時もよりは長く彼奴と話す事が出来た。
というのも午前は俺が59務だったせいだ。本来であれば休息日の筈なんだが…なかなか休ませてはくれない。
#帰宅してから俺が寝てしまうまでの間、
思えばずっと彼奴に触れていた気がする。俺がただいまと言えば、彼奴がおかえりと顔を出す。それから、天気の話と互いの59務の話をする。天気の話をするのも、59務の話で互いの忙しさに深い溜息を吐くのも半ば日課の様なものになっている。
#左の首筋に歯型が一つ。
狼の愛情表現は相手のマズルに噛み付くことだが、猫にも移ったんだろうか。首筋に甘噛みをされると擽ったい。だが、悪い気がしないのが不思議だ。此れが彼奴の所有欲の表れだというのなら本望だ。身体中に歯型を残されたって構わない。
>無論、その倍はお前に歯型を残すつもりだがな。
#腹に納めたくなる位に愛している。
彼奴の言葉を借りるなら、つまりはそういう事だ。狼の口なら猫など丸呑みに出来るやも知れない。
>赤ずきんを丸呑みに出来るのだからな。
しかしながら、遅れて出て来た狩人に腹を捌かれるのは御免だ。喰べてしまうのは比喩だけに留めよう。
お前の言う様に俺は喰べない狼であろう。
>精神的にはもう胃に納めたも同然だがな。
#お前の事が愛しくて堪らない。
此れがある種の不治の病ならば、俺もお前も末期患者だ。今後、特効薬が出来ない事を願いたいものだな。現状として、互いに治す必要がない、と言い合えるうちは何も心配はないが…知っての通り、俺は筋金入りの心配性だ。この先、特効薬が出来るのならば、今のうちに解けない程強い呪いを掛けられて置くのも手かも知れない。
>その時はお前も道連れだ、アーサー。
#今も昔もこの先訪れる未来も、
お前の腹が減ったというなら、
喜んで俺は此の身を差し出せる。
>お前の空腹を満たすのは俺だけでいい。
#此処だけの話だが、
昨晩、寝入ってしまった事を悔やんでいる。
自業自得も甚だしいが今夜もお前に触れたい。
>Egal was kommt, ich werde dich nie verlassen.
( 何があっても俺はお前を離さない )
#言っておくがお前に拒否権は与えんぞ。
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