アマゾン

一覧
Ringwanderung
 ┗375

375 :
06/12-23:11

#20180612 23:11 -Leben-
今日は少しトレーニングして汗を流した。ずっと室内に居ても仕方がないからな…体を動かすと言うのは気持ちが良いものだな。その後は一通りの家事を済ませ、窓から入る涼しげな風を感じながら読書をしていた。お供は珈琲ではなく、紅茶にしてみたんだ。最愛のところの薔薇が入った茶葉だ。湯を注ぐと薔薇の良い香りが広がって、いつかの薔薇園を思い出す。
>最愛が好きそうな紅茶だ。

#これは昨日の話なんだが、
最愛から「俺の何を覚えているのか」という言葉を受けた。全てを挙げればキリがない…しかし、彼奴の疑問が少しでも解消されるのなら、俺は彼奴について覚えていることを此処に書き記しておこうと思っている。
>いつかの思い出と共に。



#記憶は俺たちの出逢いから遡ろう。

某掲示板に俺が募集を掛けた時、一番に連絡をくれたのがお前だった。お前がエールを手土産に俺の自宅を訪ねてきたんだったな。お前は部屋に入って早々、アルフレッドと俺を比べていた。これに限ったことではないが、お前は俺を見てよくアルフレッドの名を出していた。直接聞いたことはないが、あの頃のお前にとっては兄を持つ俺の存在はアルフレッドと重なる部分が多かったのかもしれないな。

>昼間からお前と酒を飲み交わした。
流石にどれほど飲んだかはよく覚えていないが、お前も俺もかなり酔っていたのだろう。あの時はまだ特に恋仲といえる関係ではなく仰々しい雰囲気が漂っていたが、気が付けば俺たちは何方からともなくキスをした。結局、キスだけでは留まらずに貪るように快楽に溺れた…と言っても過言ではないだろう。素直じゃない上に恥ずかしがり屋で口の悪いお前が、徐々に理性を捨てていく姿に俺も呼応するように興奮したんだ。

あの日、幾度体を重ねたかすら分からない程だったな…俺たちは随分と若かったように思える。

#お前は覚えているだろうか。
「俺を独占的に欲しいか」とお前が聞いた時、「俺だけを見て、俺だけに感じていればいい」と言った俺に「お前は俺のものだから他を抱いたら喉を噛み切る」とお前は言ったんだ。これが最初にお前の独占欲を垣間見た瞬間だった。酒が入っていたとはいえ「俺以外考えられない程にする」などとあの時の俺も大口を叩いたものだが…果たして有言実行出来たのかは、今となっては確認のしようもない。

#語り尽くすならまだ足りない。
寝室でサイズの合わない俺の寝巻きを上だけ着ていた時にお前が言った言葉も、やっと互いに「愛している」と言い合った瞬間も全部覚えている。この後のお前の可愛さも語りたいくらいだが…名誉の為に差し控えておく、それこそ見つかったら喉を噛み切られかねないからな。

#丁度この頃から、
お前とは半でも会話をするようになったんだったな。送ってない手紙がお前の元に届いていたり、通信障害が起きたり、と地味に色々起きていたのもこの時期だった。そして忘れもしない2014年7月24日。
>俺たちは付き合いはじめた。

「心臓を取られないように気を付けろよ。」
そんなお前の助言も虚しく、俺は心臓どころか頭髪一本残さぬくらい全てをお前に奪われてしまった。お前の存在は毒のように俺の全身を蝕んでしまった。
>お前が居ない世/界が考えられないくらいにな。

今日の話はこの辺にしておこう。
まだお前について語る話はたくさんある。
それはまた次にしよう。

二人の思い出を遡る行為は、
自分が思っていたよりもずっと幸福に満ちている。
時に虚しさもあるがまだ幸福が勝る。

>お前の記憶に俺はどれくらい残っているか。
#そんなこと聞けるはずもないんだがな。

僅かでもいつかの思い出が、
お前の記憶の片隅にあったのなら、
それ以上に幸せなことはないだろう。
>忘れていても構わないんだ。

#感情共々ゆっくり思い出してくれたらいい。

其れが例え僅かな希望であったとしても、
今の俺は願わずにいられないんだ。


今夜もお前の平穏な日々を願う。
# Gute Nacht, Arthur.
# Ich liebe dich.

[][][]



[][設定][管理]
WHOCARES.JP