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Ringwanderung
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40 :
独
09/12-23:46
毎夜訪れる至福の時は、
いつだって彼奴と一緒だ。
鼻先が触れ合う程に額を重ね、
互いの体温を感じて眠る。
触れたい、もっと深く知りたい。
俺は何処までも貪欲だ…が、
それ以上に天邪鬼であるようだ。
何食わぬ顔で欲望を理性の鎖で縛る。
ただただ静々と流れる日を過ごしている。
何時もそうしてきた…。
そうさせたのは全て過去の過ちのせい。
互いを知り過ぎ、傷を負い傷を付ける。
距離を置き、また気まぐれに近づく。
そうやって行為は繰り返される。
まるで…ヤマア.ラシのジレ.ンマのようだ。
あの物語と違う部分があるとすれば…、
丁度良い距離など築けた試しがない。
だからだろうか。
予め一線を引く癖が付いた。
しかし、
そんな過去から繰り返される行為も、
崩れさろうとしている。
彼奴と出逢い。
あれから俺は少し変わったのだろうな。
狂おしくも愛おしい存在を前に、
理性と言う抑止力を奪う程、
俺は本能に従順になりつつある。
アーサー、お前の全てが欲しい。
好きなんだ…細胞の一つまでも、
全てが欲しくて堪らない。
>愛は力よりも強し。
Mit Liebe erreicht man mehr als mit Gewalt.
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