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Ringwanderung
 ┗427

427 :
08/25-00:51

#20180825 00:51 -Leben-
59務先から一歩足を踏み出すと、
暗雲の割れ目に夏空が見えた。

過去に数回程だが雨の降る境界線を見た事がある。路面が一線を引いた前後で全く違う色をしているその様は異様で有り、美しくもあったのを俺は今でもよく覚えている。其の線が曖昧ならなんて事はないのだが、その日は透明な壁が存在するかの如く、綺麗な境界線を描いていた。其れももう遠い昔の記憶だ。出来ることならもう一度見たい。


#約一週間、
最愛を残し家を留守にしていた。この擦れ違いの連続には、お互いにもう慣れてしまったな。それでも59務の最中、空を見ては彼奴を想ったり、彼奴の心配しつつ目紛しく流れゆく時間をやり過ごした。彼奴もまた多少なりとも心配してくれたようだ。あまり心配を掛けたくないと思う反面、気に掛けてもらえると言うのはとても幸せなことだな。

毎度、心配を掛けてすまない。
いつも感謝している。

#明日は束の間の休息日だ。
相変わらず彼奴に伝えたい想いは絶えず湧き上がる。噴水の如く溢れ出る想いを俺の思考回路では、まだ上手くまとめる事が出来ないでいる。こんなにも手記に言葉を連ねども分からないんだ。どんな言葉を用いればお前に伝わるだろうか。
>愛しているでは足りる筈がない。

今夜は早くお前の元に帰るつもりだったが、
上司に捕まった所為で今し方帰宅した。
幾ら飲もうが酔うに酔えない事態だ。

#早くお前に触れたい。
#抱き締めて髪を撫で頬に触れ、
#呼吸を忘れる位に口付けを交わしたい。
#白い肌に歯を立てて俺のものだと示したい。
#背に刺さる爪の痛みさえ恋しい。

俺は酔っているのか…否、正常なはずだ。


気が狂いそうなくらいにお前が愛しい。
>Gute Nacht, Arthur.

今夜も最愛の平穏な日々を願う。

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