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Ringwanderung
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450 :
独
09/22-13:49
#20180922 13:49 -Leben-
>懐旧の情に駆られて仕方ない夜だった。
一昨日の晩に寒さを理由にして最愛と寄り添って眠った反動か彼奴の体温が一層恋しく思えた。 頬に触れた唇も肩から感じる熱も全てが愛おしい。相変わらず、時が経っても此の気持ちが色褪せる事は無いらしい。
#今夜、お前が帰ったなら俺からキスをしよう。
先日、久々に軍/服に袖を通した。
訓練ではなく視察という名の軍/務だ。最近は長らくスーツでいたせいか、これはこれで少々肩が凝った。昔は連日着装していたというのに実に不思議なものだ。しかし、襟を正す良い機会だったと思っている。
#夫婦仲を長く続けていると、
昔に比べて心が高鳴るという事は少なくなった様に感じる。全く無いわけでは無い。先日、久方振りに彼奴の声で名を呼ばれただけで脈が上がったくらいだ。だから現状を危惧する事もない。最愛が傍に居なければ夜も日も明けないと言っても過言ではない。相変わらず俺は彼奴をこんなにも愛しているんだ。あの頃から根底は変わっていない。
#たまには彼奴の手記が読みたい。
過去に書いてくれと強請った事はないんだが、当然、口にしなければ想いは相手に伝わらない。
>今日ぐらいは言わせてほしい。
#此の手記も残すところ50頁。
実のない話に見えても此処には確かに愛はある。
今日も最愛の平穏な日々を願う。
>心からお前を愛している、アーサー。
- - -
#欲望は欲望を喰う程肥大するらしい。
相変わらず俺は彼奴という存在を欲しては尽きない。手の届く所に在る者を此れ以上、如何欲するというのか、と俺自身考える。欲求不満という四字で片付けるには易過ぎる。気が付けば考えてばかりだ。其れも今に始まった事ではない。
>「 壊してしまいたい位に愛したい 」
そう伝えたのなら彼奴はどんな顔をするだろうか。消えぬ傷痕を残すかの如く、彼奴の精神にも俺という存在を知らしめたい。彼奴の五感を犯し記憶に種を植え付け、俺を忘れられなくなればいい。
#声で匂いで、
また彼奴を支配するのは如何か。時間が許すのならば、夜が更けるまで彼奴を抱こうか。如何すれば彼奴が悦ぶかは熟知している。その様をまた鏡の前で彼奴の双眼に焼き付けてしまえばいい。正常な判断が出来なくて構わない、身を委ね、ただ俺の名を呼んでくれ。痙攣を起こす位愛してやる。そうやって精神だけでなく身体にも記憶させてしまえばいい。無意識に身体が俺を求める様に。
#なんて…実に狂気的な思考だ。
俺ばかりが彼奴を求めている。
彼奴にとって俺という存在はなんで在るか。
時々、分からなくなるんだ。
>不安とは違う此の感情の名は分からない。
夜が明けた頃に、
其の感情諸共消え失せていればいい。
気が狂いそうという言葉は相応しくない。
もう俺は随分前から気が狂ってしまったらしい。
彼奴はこんな俺を怖いとは思わないだろうか。
こんな事を考えていると如何にも考えが後ろ向きになる。具体的に述べるのは差し控えよう、更に堕ちる所まで堕ちてしまいそうだ。また彷徨うのか、否…彷徨っていないと勘違いしていただけかもしれない。
#Gute Nacht.
#どうか安らかな夜で在る様に、
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