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Ringwanderung
 ┗472

472 :
10/18-08:10

#20181018 08:10  -Leben
>ジョギング時に頬を撫でる風が心地よい朝。
天候は快晴、申し分ない休息日の始まりだった。一つ問題点を挙げるならば、最近は少々欲求不満気味である事が身体的変化として露わになって来た事だろう。こうして体を強制的に動かしでもしなければ、彼奴を襲い兼ねない…というのは少し誇張が過ぎるな。
#そんなに俺の理性は柔ではない。


彼奴は早朝から59務があると言っていた。
相も変わらず多忙な奴だが、どうやらあまり自覚はないらしい。彼奴は彼奴で俺を「59務が恋人の奴」などと言うくらいだ。恋仲など彼奴一人で十分だというのに実に不名誉な事を言われたものだ。
>気にしているかと問われれば答えはjaだ。

#俺が如何に彼奴を愛しているか。

彼奴にはまだ理解が足りてないらしい。
本来ならば其の身に嫌と言うほど解らせてやりたい所だが…当人が居ないようでは致し方ない。幾らでも此の手記に綴ってやる。此れまでの言葉ではまだ足りないと解釈した。

>時に恋い焦がれ、
>時に内なる欲望をも捻じ込んで、
>如何にお前を愛しているかを教えてやる。


#先に述べたとおり、
俺は欲求不満気味である訳だが、何も今に始まった事ではないんだ。彼奴に関して日々沸き上がる欲望とやらは尽きる事を知らぬようで、彼奴に関してなら慢性的に欲求不満だ。常日頃から彼奴に触れていたいと思っている。触れるだけでは足りない。抱き締めて呼吸を忘れる程の口付けと愛撫で、彼奴の意識を根刮ぎ奪いたいとさえ思う。

#聞き飽きたと彼奴が根を上げる位。
此の唇でお前の名と愛を其の白い耳に繰り返し注いでやりたい。口下手な俺でも本能に従順になれば此れぐらいの事はきっと容易い。触れるだけではなく、彼奴にも触れてほしい。俺が髪を撫でる事を許すのは彼奴だけだ。他者に触れらるのは好まないが、彼奴からならば幾らでも構わない。少しばかり体温の低い彼奴の手が触れた部分から熱くなるのが分かる…此れほどまでに彼奴に触れられるのが好きなんだ。あまり皆まで言いたくはないが…妙に気恥ずかしくなる。だが、こうして白状したのだから…否、此れ以上は伏せておく。彼奴が察してくれたら嬉しいんだが…彼奴も鈍感だからな。
>無論、彼奴には其の自覚はない。

#I love you.
先日、たった一言だが寝る間際に言った彼奴の声が耳に残っている。あの言葉と肌から伝わる体温とが、渇いた土に水を与えるかの如く、じわりと身に染みて欲求不満さえ満たされていった。相変わらず単純な奴だと笑ってくれて構わん。
>愛を前にして我々の脳は案外と単純なものだ。


#次に休みが重なったなら、
朝からベッドで彼奴を余す所無く愛したい…などと言えば、流石に彼奴も意識して一日中俺の事を考えてくれるだろうか。だが束の間の休みだからこそ、その身の疲れを労ってやりたいのも事実。こうして悶々として何時も夕刻に身体を重ねる所為で不完全燃焼に終わりそうになる。反省点は明確に分かっているが、中々改善に至らんのが情けない。


#何方かが素直に想いを白状すれば、
#もう片方も素直に言葉を吐き出す事が出来る。

口下手同士の愛は他の恋人たちより、
幾分も時間を要する。

自覚があるのに改善出来んのは、
俺も彼奴も筋金入りの頑固者だからかもしれないな。本当に変な所が良く似てしまった。

#Arthur.
#Ich liebe dich.

口下手な俺は今日も全ての想いを込めて、
最愛へ触れるだけのキスを贈る。

>僅かでも此の想いが伝わっているなら、
>お前もまたキスで応えてくれないか。

そして、
今夜は二人寄り添って眠りに就けたらいい。


今日も最愛の平穏な日々を願う。

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