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Ringwanderung
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70 :
独
10/08-19:41
#20141008 19:41 - Leben -
変な夢を見た。
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小さな壁掛けの鏡があるだけの錆び付いた檻の中に閉じ込められている夢だ。柵に触れれば、手は黄土とも茶とも言えぬ色が付着したまま取れない。劣化した鉄で手を切り鮮血に染まる。そして酸化したせいか瞬く間に黒く変色していった。夢か、と気付くが夢は覚めなかった。誰かが近付く足音がして檻の前で足音が止むが姿は何一つ見えない。”お前は誰だ。”何処からか声がする。頭蓋骨にまで響く様なその声が再び繰り返す。”お前は誰なんだ。”幾度と無く降り注ぐ声に視界は白い瞬きを彼方此方で見せる。強い耳鳴りがして目が覚めた。
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昔から疲労が限界に達すると見る様になった夢だ。幼い頃は怖くて仕方なかったが見慣れたせいだろう、もう恐怖など感じない。”ああ、またか。”程度で済んでしまうとは慣れとは有難いものだ。
もう彼奴との約束の日まであと1ヶ月か…こんな所でへばっているわけにはいかないな。気を引き締めて59務に励むとしよう。とはいえ、明日は安息日だ。一先ず体を休める方が良さそうだ。
なんだろうか…、今日は無性に彼奴に触れたくて仕方がない。だが、あまり甘え過ぎるのも問題だな。眠るよう努めるとする。
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71 :
独
10/09-20:49
#20141009 20:49 - Leben -
恋愛というものに於いて相.思相.愛という言葉がある。だが、その相愛は必ずしも両者の情の深さが同じとは限らない。其処に例え雲泥の差が生じたとしても、想い合えば其れは相.思相.愛と言えるのだろうと俺は解釈する。俺は、自分や彼奴が思っている以上に彼奴の事が好きなようだ。彼奴の存在なら縋ってでも繋ぎ止めるだろう。浅ましい程の執着さえ嫌悪を感じぬのだからな。誇り高い92だ何て言えたものではない。彼奴には、正解など有りもしない質問をしてしまったな。そんなつもりは無かったのだが、今日は朝から調子が狂っているだけで無く、神経が何事にも過敏になっている。アーサーに情けない姿を晒してしまった。この執着心や支配欲と言うのは時が経てば治るのだろうか。甚だ疑問だ。
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愛情は人を変える、と言う。ならば俺もそうなのだろうか。昔なら考えても無駄な事など最初から考える事すらしなかった。面倒くさければ人の柵など断ち切ってしまえば良いとさえ思っていた。だが、不思議なことに…俺は彼奴を断ち切る事は到底出来そうにない。いつの間にか離れられなくなってしまったのは、俺の方だ。愛情とは実に不可思議だ。俺が変わったのか、俺の愛情が歪んだのか。
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72 :
独
10/10-22:27
#20141010 22:27 - Leben -
人間の感情は実に流されやすい。一人が苛立たしさを露わにすると波紋の様にその感情が周囲の人間へと伝染して行くようだ。こんな現象を表す言葉があったが…何だっただろうか。思い出せない。緊張感とはまた異なるこの空間が苦手でならない。いつか大きな何かに足元を掬われて共倒れするのでは、と俺は危機感を感じてならんのだ。冷静になれ、と言いたい所だが、俺自身が冷静であるのかさえ定かではない状況では賢明な発言とは言えないだろう。良い意味で空気を崩す奴でもいれば、場はまた違うのかもしれんがな。斯くいう俺も少し気が立っていた様だ。兄貴に言われて我に還るとは情けないものだな。出来れば59務中に気付きたかったところだ。
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兄貴に”日記が頻繁に更新されるわりに長い”と言われた。もう少し簡潔明瞭に書けないものかと考えるのだが、どうにも書けば書くほど報告書の様な感じになってしまう。内容は大した事など書いていないし、面白い話もない。こんな日記を読むのに時間を裂くことほど無駄な事はないだろう、とさえ思う。それでも律儀に読んでくれている兄貴は、やはり俺の兄さんなのだな、と思わず考えてしまった。やはり少し堅苦しい、だろうか…。うむ…しかし、柔らかい書き方が分からん以上、改善のしようもない。もっと知識を得る他なさそうだ。
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週末はアーサーと擦れ違いになるようだ。あまり心配は掛けたくないんだが…この辺りの感情については、お互い様、なんだろうな。気にするなと言う言葉が強がりだとは認めたくはない。俺はそんなに弱くはないのだ、と勇ましく言いたい所だが…気持ちに負けそうでならない。格好悪いな。
- 23:56
彼奴の寝顔を見ているのだが、一向に眠れない。今日はあまり彼奴に触れなかった。触れたい、本音を言っていいのなら、触れていたい。だが…上手く伝えられない。間接的にならこんなにも容易く言えてしまうのにな。それから、今日は伝えられなかった事がある。だから、此処で伝えるとしよう。
- Ich liebe dich, Liebste.
# ああ、そうか…情.動感.染だ。
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76 :
独
10/13-10:35
#20141013 10:35 - Leben -
只今帰宅した。とはいえ、彼奴が今は59務に出ている。そして俺が夕方からまた59務か。うむ、暫くは擦れ違いが続くようだな。
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兄貴が大分情緒不安だ…こんな姿を見るのは、東.郷.愁に陥った時以来では無いだろうか。だが、今の兄さんは昔の俺を見ているようで少し辛い。リビ.ングには居なかったようだしな。部屋に様子を見に行って見るとするか。前みたいに荒らされてなければいいのだが…な。
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ドッ.グセラ.ピーと言う言葉は聞いたことはあったのだが、正に今の兄貴にはあいつらと触れ合う事が一番良いようだ。全く…世話が焼けるな。Ber.litzたちに兄貴は任せてそろそろ出掛ける仕度をしなくてはな。
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77 :
独
10/14-21:09
#20141014 21:09 - Leben -
徹夜で見上げた空が厭に青い。だが、平穏な日の始まりには実に相応しい天気だ。蓄積された手紙の中に埋もれて彼奴から2通の手紙が届いていた。彼奴に手紙を書きながら、何杯目か分からない珈琲を飲んだ。そんな朝を向かえてから時が過ぎていくのは早い。気が付けば、もう外は暗い。徹夜であるはずの体はすっかり眠気を忘れてしまったようだ。今、ベッドに着いた所で眠れるとは思えんな…。
日が昇り、そして落ちる。それを数回繰り返せば、また曜日が重なっていく。24時間などあっという間に過ぎてしまうな。秒数にして86400s。この数字ではあまり短くは感じない。彼奴と会う日までの時間はまだ約2160000sあるようだが、数字を細かく表現しただけで、すぐ側までやって来ている時間が、こうも遠くに感じてしまう。世に溢れる凡ゆる言語も魅力的だが、数字の美しさもまた捨て難い。だが、俺が知り得る全ての言葉の中でも、お前の唇から溢れる言葉の右に出るものはいない。
>Puddingを見ると彼奴が脳裏を過る様になった。
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