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Ringwanderung
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92 :
独
10/24-00:00
お前を妻として迎えてからまた一ヶ月が経った。まだと言うべきか、もうと言うべきか。お前が59務に出向いている時に考えていた。結局、答えは出なかったのだが…どちらにせよ、大切な時間である事には変わりはないからな。お前が居なければ時間は長く感じ、お前と過ごす時間というのはあっという間に過ぎて行く。
きっとどんなに待ち侘びた約束の日ですら、
刹那的に終わってしまうのだろうな。
考えない様にしている、と強がりを言ったりもしたが、何も考えない訳ではない。浮かんでは消してを繰り返しているだけに過ぎない。
俺の脳は例えるならば、黒.板に近い。
考えたくない事柄が浮かぶ度、荒々しくその思考を全て消していく。白く汚れた其処は靄がかった様に残ってしまう。水拭きしたからと言って消えるものではない。時間が経てば、薄っすらと浮上して、再び考えた記憶を呼び起こしてしまうものだ。
だが、一つ気付いたことがある。
固着して考える事は全てお前に関する事のようだ。
瞬間的にどんな感情を抱いていようと、俺の思考はすっかりお前に支配されてしまったのかもしれんな。日々深くなる愛情以上の何か、この感情を何と表せば伝わるだろうか。
>わかるだろうか?
- Hast du es gesehen ? -
言葉に出来ないのなら、此れも体現するしかないということだろうな。愛情という言葉であっさり纏められてしまう程、俺は単純思考な男ではないんだ。
お前が一番其れは良く知っている、
のかも知れんがな。
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