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イエローマシンガン
 ┗19

19 :米◇
09/20-01:35



今日、正確には昨日の日付に俺は家から出なかった。一歩も外のアスファルトを踏んでいないし、ましてやカーテンなんて物も開けて居なかった。だから部屋の空気は少し濁っていたかもしれないな。
そんな中何をしていたかって、只管に電子機器に向かってた。海を隔てる彼の家、そして周りの動き。特に関係のないヒットソングを適当に流しながら世情をディスプレイ越しに見ていた。
会議に出向けだとか口煩い側近の着信には全て無言で返したし、これからどうするだなんて俺にとっては結構どうでも良かったんだ。
言える立場じゃあない事なんかわかってたしな。

懐かしいことを思い出す日だった。
また新しく変わった日でもあった。
そうだ、今日はデイヴィの事を思い出していたんだ。
あの時は何もわからなかったなぁ、子供だった。
あの人から青い花をプレゼントされた時、本当に喜んだ物だったよ。
石の下に眠る初めての人間の友達。天国っていうのは本当にきれいなのかい?
神が居る雲の上では悲しんでるヤツなんていないんだろう?
なあ、どうだい。君の家族は、今もまだきみの名前を継いで笑ったり泣いたりって大忙しだよ。
毎年、青い花冠が供えられていることを君は知っているだろうか。
見てなくたっていいんだ、そっちで笑ってくれて居たらどんなに嬉しいかわからない。
なあ、永遠に続く命っていう物はどうしてあるんだろう。

永遠に、きみみたいな暖かい……家族っていうものは俺にも手に入る?
1度手離した手を引くって、疑われないだろうか。新しく繋ぎたいって伸ばした手は幸運にも握り返された。

その手を守るために、毎晩白いシーツごとあの人を抱き締めて眠る。好きだよって言ったことは、実はあんまりない。
>彼が眠って居る間にこっそり言ってるだけだ。



天国へ行ける階段を買い求める少女の歌を聴いた。幸せの形は其々なんだろう。彼女を咎めることができる奴はいない。

そんなこんなで、俺はあまり変わらない。
大切な恋人を好きなままだった。

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