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Amour fraternel
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5 :
普
10/24-23:58
>随分前の事だ。
>多分、アイツらが付き合い出した頃。
何のきっかけか、アーサーがアルフレッドに添い寝してやる気なんだと話した。ただ、フランシスに知られたら嫌な顔されそうだ、と。
心優しいお兄様である俺様は、ならアイツを連れ出そうか、と聞いてやったんだ。最近一緒に飲んでなかったし、外で飲んでなんなら一泊してやろうか、くらい言ったような気がする。マジ優しいよな、俺様!弟思い!
それなのに、だ。
アーサーは何かを迷うように黙り込んで、絞り出すように囁いた。
>……連れて行くな。
一瞬何を言われたのか分からなかった。思わずまじまじとアーサーの顔を見ると、まるで取り繕うようにこそこそしたくない、アイツに話して堂々と三人で寝る方がいい、だとか言い出した。でもどうしてもお前が行きたいなら、構わない、とも。
#その瞬間気付いた。気付いちまった。
たった一言、「連れて行くな」という短いその言葉にこめられた嫉妬と独占欲と、その他の複雑な感情に。
正直言って、意外だったんだよなー。俺様はてっきり、フランシスの執着と溺愛に負けて付き合ってるもんだと思ってたから。
でもアイツはそこまで馬鹿じゃねぇ。そんなもんに負けて自分の意志を曲げたりするような奴じゃねぇんだ。そうか、アイツもちゃんとフランシスを好いてるのか。
そう思った時、仕方ねぇ奴らだなぁなんて笑いたくなっちまった。俺様もブラコンだよな、うんうん。
#もしもお前らが茨の道を厭わないっつーなら、俺も一緒についてってやるよ。
#お前らの前を歩いて鋭い棘を切り落として、傷付くのは俺だけでいい。
#大丈夫だ、アーサーもフランシスも、俺様が守ってやる。二人が幸せになる手助け、お前らの兄貴である俺様がしなくて誰がすんだっつーな!
でもな、いい加減アーサーを独占すんのはやめろ。
俺様アルフレッドの拳受け続けて痣が増えてきてんだけど!明らかにテメェのせいだろフランシス!!
マジどうにかしろって!俺様が耐え切れなくなる前に!
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