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Amour fraternel
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64 :
仏
07/11-01:30
漸く普段通りになり始めたギルベルトが、なにやら深刻そうな顔をして携帯を眺めていた。
気になってどうしたの、と聞けば、情けなく下がる眉尻。告白、されちまった。…う、うーん……毎度の如く無自覚タラシだよねぇ、ギルちゃん…。一体何したのさ…。
>アーサー、俺の可愛いモンシェリ。
お前は一体どれだけの愛の言葉を受け取っているんだろう。何人に愛を囁かれたんだろう。…何人でも構わない、けど、その中で一番重くて、どろどろに甘くて、ひたすらに愛情を籠めた言葉は、俺のものだといい。お前だけだと狂ったように繰り返す俺の言葉が、他の何よりも深く深く、お前の中に沈めばいい。
…俺は、お綺麗な人間じゃないから。仕方ないよねぇ?…お前なら、ちゃんと分かってるんだろうけど。
そういえば、七夕に短冊を書かなかったのは初めてかもしれない。
お前は今年、空を見たかな。何か願い事、した?お兄さんはねぇ、毎年だけど兄弟の無病息災を願ったよ。俺にとっては一番大事な事だし?おまけにお前、あんまり体調よくなかったみたいだし?
…アーティ、無理しちゃ駄目だからね。
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