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┗赤ずきんレフトオーバー(7-11/11)

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11 :
10/17-21:08

じとじとと降り注ぐ雨は、何だかんだで嫌いじゃない。そんなことを口にしたら、すっかり可愛くなくなった米の野郎なんかは、陰気だなんて俺を罵るのかもしれないが。
雨はいい。ことに、暖かい部屋の中から眺めるのなら、雨脚が激しければ激しいほどいい。なんなら、雷だって存分に鳴り響けばいい。家を揺らす地響きのように低い唸り声に怯えたかわいい弟が、ベッドに潜り込んでくるのを待てるからな。ひとりで眠るのは怖いだろう。早くおいで、俺のフレディ。



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>>>4098
Thanks for your bookmark. 大したことも書けちゃいないが、お前の興味が惹けたなら幸いだ。

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10 :
10/15-14:18

妖精さんが居なくなってしまった。
まあ、あいつらがいつの間にかヒトの前から姿を消すのは珍しい話じゃない。俺たちとはまた別の意味で、ヒトとは別の世界を生きるものだからな。だから、傷ついたりなんかはしていない。一人には慣れてる。

傷ついてはいないが、信じられなかっただけだ。
ミカエルマス・デイの晩を共に過ごして、ガチョウのローストを囲んで。「来年も一緒にお祝いさせてね」なんて言ったくせに、3日後には姿が見えなくなった。居なくなるなら、どうして、祝いたいなんて言ったんだ。未来のことなんか思わなければ、期待なんてしなかったのに。おまえのその一言のせいで、来年のディナーの席を想像しちまったから、今さら他の誰かを招待できない。

妖精さんが居なくなっちまった。
なあ、来年のディナーはどうしようか。

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9 :
09/29-01:51

昔のことを思い出す。お前の声も仕草も好みじゃなかった。ヒステリックなところも苦手だった。お前の恋心だけは、何よりも好きだった。
昔のことを思い出す。恋された記憶を擦り切れるまで繰り返す。ああ、あんなに好いてなんかいなかったのに。俺ばかりが取り残されている。

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8 :
08/14-17:57

なんだかんだで、俺は寂しいんだと思う。
と一言で書いてしまうと、人間関係の希薄な所謂ぼっち、とやらだと思われてしまうのも仕方ないだろうが、それは訂正したい。栄光ある孤立を掲げていたのも今は昔、外交くらい出来なきゃ近頃のご時世生き残れない。
妖精さんだって、変わらず俺の側にいてくれる。あいつらは絶対に俺を一人になんてしないからな。

だから、俺が寂しいのはそんな理由じゃない。もっと単純に、単純かつ自分勝手な理由で──俺に庇護されるべき対象がいないからだ。おまえのせいだ。おまえが俺の膝の上にいないせいだ、フレディ。

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7 :
06/24-10:50

なあフレディ、今夜も一緒に寝ようか。
なに? もうそんな歳じゃない? 何言ってるんだ。お前は子供だろ。ほら、絵本読んでやるからさ。

馬鹿げたことを言うな? 冗談が上手くなったな、フレディ。でも立派な紳士になるにはまだまだだ。もっと皮肉を利かせなくちゃな。
まあ、お前にはまだ早い話だ。背伸びしないで素直でいてくれよ。その方が余程可愛い。

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