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ひとりで留守番日記
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子独
02/18-21:51
兄さんの書斎の本を、以前読もうとしたときには、笑って頭を撫でられた。
>「お前にはこの本はまだ難しいだろう」
でもこの前はその文句が少し違っていた。
>「お前にはこの本はまだ難しいと思ってたんだけどな」
すごく些細な違いだけど、おれにとってはとても大きい。
ちゃんと成長できてるかな。
兄さんから見て、おれは少しはたくましくなれてるだろうか。
そうだといいな。
一度は難しいと言われた本が並ぶ本棚に手を伸ばしたのは、密かに憧れている人がかつてそうしていたと聞いたから。
たくさん並んだ戦術指南書や世界経済に関する書物も、おれには全部この身になるものだ。
さいわいなことに、兄さんを待つあいだ、時間はたっぷりある。
いつか読破する日も来るだろうな。
そのときは今より強い92になれているといい。
兄さんを待つだけじゃなくて、兄さんと共にどこへだって行けるような92に。
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