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MephistopHeles
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4 :
普
01/07-20:04
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「 拾った有機物についての考察 」
>2015-01-XX 20:00
退屈凌ぎに持ち帰って来たは良いが、
人型のソレは何とも面白味に欠けるぜ。
言葉遣いだけじゃ無く行儀も悪いし、何
より俺の話を聞いちゃいねぇ。ソレは怯
えるでも懐くでもなく、どかりと椅子に
腰掛けて俺が口を開くまでは沈黙のまま
だ。躾が必要なのか、人型のくせに。面
倒なものを拾って来ちまったようだ。
>23:00
今更捨てに行けねーし、捨てたところで
この寒さじゃ流石に外へ行けとか言える
わけがねぇ。しかも…何だこいつ…。
俺を見る双眼だけは無駄に綺麗な色だ。
ちょっと汚したくなるのは、俺の悪いと
ころだ。
>2015-01-XX 04:13
頭痛で目が覚めたが、まだ夜みてぇに暗
い。気になってあいつの寝ているはずの
部屋に行ったら誰も居なくなっていた。
無数の黒い羽根が散らばっていた、薄気
悪ぃ目覚めだ…あいつ、帰ったのか。体
は大丈夫なのか。抱いた疑問は尽きなね
ぇが、俺は今かなり頭が痛い。黒に染ま
った部屋の片付けは後にして、一先ず寝
るに限る。
>07:00
小鳥の柔らかい毛に撫でられて目が覚め
た。すんなり起きれねぇのは何時もの事
だが、今日はヴェストが出張でいない。
尚更起きれなかったのは、あいつのせい
にしといてやるぜ。30分近く粘ってから
漸く今日の活動が始まる。とはいえだ、
昨晩の事が気にならないわけでもない。
だが、その部屋に有るはずの羽根は残さ
れてはいなかった。あるのは小さな黒い
滲だけだ。これどうすんだよ…綺麗好き
のヴェストが見たら卒倒ものな。取り敢
えず、面倒だが手を尽くすしかない。
>12:30
1日3食が基本のこの俺が、朝食も取ら
ずにシミと向き合って今に至る。時刻は
午後0時を回っちまった。腹が減って仕
方がねぇ…問題のシミは、小さくはなっ
たが、まだ消えねぇ。ヴェストの許容範
囲に入るだろうか…模様替えと称して家
具の配置を変えて誤魔化してみるか…駄
目だ、怪しまれるに決まってる。此れは
日頃から掃除なんざ任せっきりの俺自身
を呪うべきか。つか、んな悠長な事言っ
てる場合か。よし、仕方ねぇな。潔く諦
めて全てをヴェストに説明しよう。其れ
しか方法がねぇしな。一先ず飯を食って
からどう説明すべきか、考えなくちゃな
んねぇな。
>16:00
潔い俺はヴェストへ有りのままを説明し
謝罪する事にした。後は彼奴が信じてく
れるかが問題なんだが…俺の弟が俺を信
じねぇはずがねぇ、という結論に落ち着
ちついた。後は帰宅後のヴェストの機嫌
とか色々見つつだな…ハグで様子を見る
か、余計な事すると返って怪しまれそう
だしな。とりあえず、お兄ちゃん特製デ
ィナーで迎えてやるか。で、酒を持って
気分が良くなった所を狙うぜ。俺の作戦
は完璧だ。流石は天才、頭が切れるぜ。
>18:00
まだヴェストは帰って来ねぇ。着々と晩
飯の支度は出来てるっていうのに、白状
な弟だぜ。ま、出張でお疲れだろうから
優しい俺様は少し大目に見てやる。何よ
り今日は俺の大好物ばっかりだ。別に、
狙って作ったわけじゃねぇ。冷蔵庫に入
ってるもんがたまたまそうだっただけ。
何だ…ちょっとヴェストの優しさを感じ
た気がする。だが、気がするだけだから
多分気のせいだろうな。
>20:00
いくら何でも遅過ぎるだろ…、こんなに
遅くなるんだったら、電話の一本も寄越
せっての。もういいぜ!俺様特性ディナ
ーは俺の胃袋へしっかりと納める事にす
る。あ、まあ…よ。ヴェストも頑張って
来てるわけだからよ。もちろん残してお
くけど。
>21:00
まだ帰って来ねぇ。シャワー先に浴びち
まった。電話も通じねぇし…大丈夫か。
もしや…疲労困憊過ぎて倒れでもしたん
じゃねぇだろうな。外は雪だってのに、
迎えに行くか。湯冷めしたら、全部ヴェ
ストの所為にして、めちゃくちゃこき使
ってやるからな。
>21:34
人気の引いた街中を歩くヴェスト発見。
俺の姿を見て驚いた表情を見せたが、散
々ヴェストに文句をぶつけながら帰宅し
た頃にはもう時刻は午後10時を回って
いた。
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