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[ curinga. ] _〆
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4 :
葡
03/12-22:27
彼奴が太陽なら、俺は月を手に入れよう。何故だか或る時ふと、そう考えた。
山の天辺に登っても、どんだけ速い船で追っ掛けても、勿論手に入る事なんて無い。何時やって頭上で俺の事を見下しとうね。分かっとった、分かっとったよ。
──お前は良えなァ、太陽に好かれとって、なんてぼやいてみれば。
何言うてるん阿呆やなァ、お天道様は皆に平等で俺だけのモンやないのに。
そう言って普段の調子でのほほんと笑った彼奴が、やたらと印象的やった。
曇り空を見ると、心が踊る。同時に、何も言えなくなる。
完全に姿を隠しても、影響は、消えない。光が潰える事は無いんや。
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