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[ curinga. ] _〆
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7 :
英
03/22-22:20
愛を語って魔法を掛ける。お互いが幸福感を得られる魔法。好きだの愛してるだの、そういった類の言葉ってのは最強の魔法だ。誰にでも出来る上、長ったらしく難しい詠唱も無い。そして強力ときた。しかし少し噛み合わなくなった瞬間、其れは瞬時にして、強烈な呪いに変わる。この呪いの厄介な所は、対象だけじゃ無く、掛けた本人にも影響がある事だ。此の呪いは中々解けない厄介な呪いでよ、時間が、年月が経った先でも、何気無い瞬間に姿を現す。
全てに愛を注ぐワイン野郎を揶揄ってみた。
「てめェは呪いをばら撒いてんだぜ。」
彼奴は憎たらしく微笑いながら答えた。
「御前の重たいソレと違って、俺のは軽い祝いだよ。」
──やっぱり、気に食わねえ。
写真の中で微笑む誰かに愛を語った。
手紙の中で泣く誰かに愛を否定した。
なァ、お前のソレが愛だって、証明してみろよ。出来ねえだろ。
そして、今日も俺は、魔法を掛ける。
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