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Subterranean Rose
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11 :
英◇
03/30-09:33
幸せの終わりにはいつもスターチスの花が咲いていた。
お前も、永遠を望んでいたのだろうか。
けれど、永遠なんてものは、初めから存在しないものなのだ。
これはお得意の悲観主義でも何でもない。
だって、誰が永遠を観測出来る?
人の命は有限だ。いつかは命の尽きる日が来る。終わりのあるものを永遠とは呼べない。
人の命が有限である以上、国の概念も、いつかは失われる日が来るだろう。
そうして、いつかこの星が寿命を迎え、いつか宇宙が終息していく。
国という身を省みても尚途方も無い時間であるにせよ、総てがいずれは終わりを迎えるものだ。
着実に、終幕へのカウントダウンを刻み続けているものだ。
その中で永遠だなんて言葉を誓いの場に引き出すのは、希望的観測でも何でもない。
ただの嘘吐きだろう、スターチス。
それでも俺はお前を覚えているよ。
いつか俺という概念が失われるその時まで。
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