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薔薇を摘んだ野獣の噺
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08/11-11:03


朝、早く目が覚めて一番に視界に入るのはあいつがいい

まだ眠さを感じる中で抱き寄せながら、そんなことを考えていた。
その微睡みに任せてもう少し眠ってしまおうとも思ったけど、意外と目が冴えてきてしまったから一先ず庭園へと出てみることに。
朝露に濡れた薔薇園は綺麗に整えられていて、俺が不在にしていた間もしっかり丁寧に世話をされていたようで安心した。
本邸に戻ってきたことで、執事長並びにメイド長からは妙に温かく視線を受けてそこはかとなく居心地が悪くもなったが、彼らには不在にすることで長く心配をかけてしまっていたから文句も言えない。

別邸よりも広い分、流石に二人だけで屋敷を管理するのは大変だから、彼らと最低限の使用人が生活に加わることにはなるが、長い付き合いだからそこは心配していない。
寧ろメイド長に至っては、『夜間はご自室一帯を人払い致しますので、何かあればベルでお呼び下さい』とかなんとか。(彼女には色々と勝てない)

そうこうと環境の変化に慌ただしいが、これからの生活がまた楽しみだ。

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