一覧
┗
Bésame mucho!
┗6
6 :
西
02/11-03:33
俺達は明確に"付き合う"っちゅう事を口にした事はあれへん。普段通り仲良う話しとる中で、そのままペタッとくっ付いたような感じ。「好きです!付き合うてください!」てな感じの告白はしてへんしされてへんねん。「好きです!」っちゅうのはお互い言い合いまくっとったけどな!
せやけどそれが俺達らしいんやと思う。意識し始めたんは何時頃やったんかなぁ……あ、俺の過去の知らん奴に妬いて独占欲剥き出しにしとった時やろか。あの時「あかーん!この子むっちゃかわええ!」てなったんよなぁ、うんうん。やっとる事はえげつなかったけど。
…何やかんやで、今んなって思えば殆ど一目惚れみたいなもんやったんかなーとか。あの子やのうて、俺の。本人には内緒やで?ヒミツの話!アイツも俺に言われへん内緒の事あるみたいやしお互い様やんな!
>寧ろ親分それむっちゃ知りたいねんけど!
俺達付き合うとるやんなーと意識し始めた、そんな時。突然俺達の日常に期間が出来てしもた。理由は"あの子がド/イ/ツを離れてまう"から。
俺は勿論やけど、ギルちゃんにとっても突然の事やってんか。二人で暫くぽかーんとしとったん覚えとる。呆然とし過ぎて上手く頭働けへんかってんけど、兎に角あの子を引き止めなあかんと思った。ほんなら帰って来るまで待たせたって欲しい、一週間に一度でも顔見れるんやったら隣居らせて欲しい、て。期間なん作りたないと駄々を捏ねた。あの子は困っとった、そらそうやろな。
せやけど、あの子はそれを望まんかった。毎日会うて笑い合えとる今を知っとるからか、会われへんようになって俺に寂しい思いさせるんが嫌やと。待たせて待たせて、いざ自分が戻った時、待つんに疲れて嫌気差してもうた俺とサヨナラするんが嫌や、悔やんでも悔やみきれん言うとった。こんな時でも俺ん事を真っ先に考えてくれるギルちゃんは、ほんまに優しい子やなぁて思った。ほんまは手放したあれへんし傍に居りたいし離れたないけど、そないなええ子が望むなら、優しい恋人の最後の我儘くらい叶えたらなあかんなぁて思ったんよ。
>こうして俺達は期間限定の恋人になった。
期間限定の恋人になった俺達には幾つか約束事が出来てん。期間が来るまで全力で愛する事。期間を終えた後は、待ち続けんと普段通りの生活に戻る事。帰って来たその時には、一番に顔を見せに来る事。
一つ目は二人して当たり前やんって満場一致やった、まあ約束せんでも全身全霊で愛する気満々やってんけどな!二つ目はギルちゃんからの我儘。決して俺に操立てはすんなて、待たんでええから普段通りに暮らせっちゅう事やった。最後のやつは俺の我儘。俺が普段通りの生活に戻る代わりに、ド/イ/ツに戻ったその時には一番に顔を見せたって欲しいっちゅう事。お前が戻った時、誰よりも先にお帰りて言わして欲しい、て。
約束を守るか守られへんかはお互いの匙加減やし、ほんまに守られるかどうかは分かれへん。せやけど俺はギルちゃんを信じとる、あの子はきっと約束を守ってくれるて。せやから俺も期間を終えたらフラフラーっと遊び歩く前の生活に戻るつもりやねん。ギルちゃんだけに約束守らして、俺は守られへんーとか不公平やしあかんやん?まあ、遊び歩ける程の余裕が有ればの話やねんけどな!現状余裕無さそうやでこれ!あかーん!
期間なんあれへん方がそら嬉しい。せやけど期間が出来たからこそ、毎日の一分一秒を大事にしたろと思える。出し惜しみせんと好きやて仰山伝えて、少しでも笑顔で楽しい毎日過ごさなあかんなぁて。喧嘩もええ思い出にはなるけど、やっぱ笑顔が一番やんな!
楽しい思い出、うんと沢山作ったるでぇ!
#この恋が期間限定になったはなし
[
返][
削][
編]
[
戻][
設定][
管理]