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お宅妄想日記~真面目と阿呆の紙一重~
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W廿∀廿){年齢低い方見ちゃらめぇ)
04/05-17:00
警戒心の強い僕は、夜眠るために無駄に広い家の中でもみんなと一番離れた部屋を使っていて、痛みに僕が声を上げないのはもう苛立つくらい彼は知っているし、ご丁寧にサイレンサーまで用意されたら誰も異変に気付いたりしないんだろうね。
だからかな?
聞いているのが君だけなのがわかっているからかな?
憎らしい君だけには何と思われても構わないからかな?
「なぁイヴァン。君、今日誕生日なんだろう?俺は今機嫌が良いからね。君が欲しがるなら何か君にあげても良いんだぞ。君は何が欲しいんだい?……してほしいことでも本当に何でも良いんだ。何でも……。」
欲求が満たされて多少機嫌の良くなったアルフレッド君が、聞いてくる。どうせいつもの気まぐれの延長だ。
でも、何故か彼の声が震えているような、祈るような、それこそ僕が「じゃあ死んでくれないかな」なんて笑顔で言ったとしても、あぁ構わないんだぞなんて自らの銃をそのこめかみか心臓に本当に押し当てそうな雰囲気だったからかな?
僕はつい、
「それなら、手、握っていてくれないかな?…少しの間だけで良いから…」
そんなことを最も警戒して忌むべき相手に言ってしまったんだ。
あぁ、冷静になれば彼がどんな反応をするのかなんてわかりきっているのに!
何でこんなことを!考えただけでおぞましい!
言わなければ良かった。
言わなければ良かった!!!
「どうしたんだい?君、今日は随分鬱陶しいね。あのイヴァン様がもしかして、淋しいのかい?それなら、この先ずっと俺が、」
「消えて!」
惚けたように目を見開いた後、目を細めてくしゃりと笑いながら彼が言った言葉は今の僕には痛烈に冷たく響いて、肺が握り潰されて凍えてしまいそうで、これ以上聞いていたくなくて叫ぶように悲痛に響く自分の声を被せて言葉を遮った。
#↓に続く
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