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お宅妄想日記~真面目と阿呆の紙一重~
 ┗35

35 :W廿∀廿){確保)
04/08-09:00

#↑の続き







「ぷ、プロポーズ、…ですか?」

いきなりどんな展開ですか!
プロポーズする相手がいるのですか、アルフレッドさん!その辺りをもっとkwsk!
さぁ、爺にネタを提供するでゲイツ!

「相手に、よりますね。どんな方にプロポーズなさるんですか?」
渦巻く邪な雰囲気を一切見せない普段の笑みを添えながら、声が震えないように努めたところ、間髪入れずに明るい声が返ってくる。

「え?イヴァンに決まってるじゃないか。」
………え、決ま…っ?
あなた方、この間まで冷ややかな争いをしていましたよね…?
仲、悪かったのでは…?
…若者の変わり身の早さには脱帽、欧米事情は複雑怪奇です。

呆けたままの私が何と答えたかはよく覚えていませんが、今、縁側に座る私から見える庭でアルフレッドさんはどなたかに電話をかけています。何やら元気にジャイ了ニズム満載な台詞を叫んでいますが、私は精神的に疲れており、内容は耳に入っても来ず、むしろ入れたくもありません。えぇ、全くと言って良い程。

一度電話を切り、もう一度どなたかに電話をかける若者の姿を乾いた笑いと共に眺めていたところ、私の仕事用の携帯電話にメールが入ったようです。
「あぁ、SΑT?最優先機密任務だぞ!イヴァンの確保だ!まずは魔王なヒロインに、ヒーローの本気を見せてあげないといけないからね!脚と肩くらいなら撃って良いから、良いかい、俺が行くまで絶対に逃がすなよ?」

庭からの爽やかに明るい、しかしどこか苛立ち混じりの特殊な急襲部隊への出動要請なんて爺には聞こえません!ええ断じて!
そう思っていたのに、携帯電話を懐から取り出して開いた瞬間、まさに先程の話題の人物、イヴァンさんからのメールが目に入ってしまいました。
現実逃避をする暇もありませんね。


「アロー。僕だよ。ねぇ菊君、アルフレッド君が何かいつもに増しておかしいんだけど、キミ何か知らない~?いきなり電話をしてきて“結婚しよう”とか“一生君のピロシキが食べたい”とか訳のわからないことを言うんだ。」







#↓に続く

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