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999本の薔薇
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90 :
南≠伊
09/13-21:30
>見んでええよ
掌で耳を塞いで、穏やかな声色で言うものだから、瞼を下ろした。
>それでええ
遠のいた声の色はもう拾えない。代わりにこれ以上溢れることはない。何も失うことはない。
守られながら
まもられながら
次第に薄れて行く意識は、己が何処に立っているのかも、目の前にいるのが誰なのかすら、忘れて行く。
>もしかしたら、幻だったのかもしれない、な。
腫れた瞼が上がる頃には、俺はひとり。
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